Date: 2月 7th, 2010
Cate: サイズ
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サイズ考(その64)

トランスをむやみやたらに使え、とすすめているわけではない。
質の高いトランス(残念ながら数は少ない)を、適切な使い方でもちいれば、
信号ループの複雑化をある程度防ぐことが可能である、ということを第一に伝えたい。

アンプ(電子回路)内部にはいくつもループがあり、重なりあってもいる。
それらのループをいかにうまく整理するかが重要なポイントであるし、
配線を行なううえで、もっとも注意が必要なところではあるが、実際の部品にはそれぞれ大きさがあって、
しかも大きいものもあれば小さいものもある。

回路図上ではコンデンサーは、容量に関係なく同じ大きさで描かれるが、
実際のコンデンサーは、位相補正用の数pFのコンデンサーと、
電源部の10000μFをこえる電界コンデンサーでは、そのサイズ比はかなりのものだ。

つまりアンプの実装技術において、すべての信号ループを小さく配線することは無理である。
だから重要な箇所のループを優先的に小さく処理していくことが求められる。

どこを重要な箇所と捉えるのかは、それぞれの技術者によって微妙な異るかもしれぬ。
ここにも、技術者の力量がはっきりと現れる。

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