終のスピーカー(その4)
Harknessの存在を知ったのは、
何度か書いているようにステレオサウンド 45号に載っていた田中一光氏のリスニングルームの写真でだった。
JBLの4343もかっこいいスピーカーだと思っていた。
4343はステレオサウンド 41号の表紙の写真で、このスピーカーの存在を知り憧れた。
Harknessも憧れた。
でも4343への憧れとHarknessへの憧れは、共通するところもあったし、異った憧れの部分もあった。
41号での表紙での4343は、あくまでも4343単体での写真であった。
45号でのHarknessの写真は、
田中一光という、日本を代表するグラフィックデザイナーのリスニングルームにおさめられた写真である。
オーディオ機器(スピーカー)を、ここまで見事に置けるのか、と、
Harknessへの憧れととともに、その部屋の持主とそのセンスへの憧れでもあり、
さらに、これを実現できるだけの経済力にも憧れていたんだとおもう。
Harknessをかっこいいと思っていたのは、
Harknessそのものもかっこいいけれど、それだけでなく、使われ方もかっこよかったからだ。