Date: 3月 23rd, 2013
Cate: plus / unplus
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plus(その9)

いまはどうなのかは知らないけれど、
私がいたころ、ステレオサウンドでのアナログプレーヤー関連の試聴では、
試聴しているあいだターンテーブルは基本的には廻し続けていた。

レコードをかけかえるときもターンテーブルは廻っている。
これは井上先生の指摘によるもので、
特にダイレクトドライヴ型プレーヤーでサーボ回路を搭載しているプレーヤーにおいては、
一度回転をとめてしまうと、電源を入れたままであっても、
回転をはじめてサーボが安定するまでにわずかとはいえ時間を要する。

このへんのことがわかっているメーカーとそうでないメーカーとでは、
サーボ回路が安定する時間に差が生じる。

アナログプレーヤー、ターンテーブルの試聴では、
このこともチェックするわけだが、
カートリッジの試聴でサーボ回路を搭載したダイレクトドライヴ型を使用した場合、
レコードのかけかえごとにターンテーブルの回転をストップしてしまうと、
カートリッジの違いを聴いているのか、
カートリッジを交換しなくても、針圧、インサイドフォースキャンセラーなどを調整しているとき、
その調整による音の変化を聴いているのか、それともサーボが安定するまでの変化量を聴いているのか、
そこのところが曖昧になるのを防ぐ意味で、
つねにターンテーブルの回転をとめることはしなかった。

つまり変動要素をひとつでも減らすため、でもあった。

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