Date: 3月 17th, 2013
Cate: 広告
Tags:

広告の変遷(その3)

ずっと以前、オーディオの広告は、読み物でもあった。
それがいつしか文字が少なくなり、いまでは見るものへとなってしまったのが大半である。

どちらの広告が優れているとかではなく、広告の形態もずいぶん変化してきていることを改めて実感する。

ステレオサウンドの1970年代から80年代にかけての広告も読み物としての面白いものがあった。
私としてはステレオサウンドで育ってきたから、
ステレオサウンドを贔屓にしたい気持は人一倍強いけれど、
読み物としての広告ということに関しては、
1970年代のスイングジャーナルに掲載されたオーディオの広告のほうが読みごたえがある、と認めざるをえない。

とくに毎月出版されるスイングジャーナル本誌よりも、
別冊として出ていたモダン・ジャズ読本での国産メーカーの広告のいくつかは、
よくこれだけの広告(というよりもメーカーがページを買い取ってつくった記事)を出していたな、と感心する。

モダン・ジャズ読本のためだけにつくった広告である。
これらの広告にもオーディオ評論家が登場されている。

これらの広告がどういうふうにつくられていったのか、その詳細については何も知らない。
メーカーの広告の担当者が、オーディオ評論家との打合せを行いつくっていったのか、
それともどこかの編集プロダクションにまかせていたのか、
そのへんのことはわからないけれど、それらの広告は、広告であるわけだが、
広告で終ってしまっているわけではなく、そういうところに時代のもつ熱気を感じるといえないだろうか。

Leave a Reply

 Name

 Mail

 Home

[Name and Mail is required. Mail won't be published.]