Archive for category ショウ雑感

Date: 9月 10th, 2021
Cate: ショウ雑感

2021年ショウ雑感(その26)

その23)で、今回は出展を辞退する会社があるのかどうか、と書いた。
今日、ソーシャルメディアに、ある出展社が今回は辞退する、とあった。

どこなのかは私は知らない。
やはり、そういう会社がある。

私は、この会社の判断を支持する。
けれど、そのソーシャルメディアの投稿には、ペナルティが与えられる、ともあった。
本当なのだろうか。

日本インターナショナルオーディオ協議会としては、開催する以上、
すべての出展社が揃ってこそ、という考えなのだろうか。
だとしても、コロナ禍では、辞退する会社があっても仕方ないこと、としないのか。

本当にペナルティを与えるのか。
どんなペナルティなのか。

日本インターナショナルオーディオ協議会からの排除なのだろうか。
ハーマンインターナショナルの件で、そういうことがあってもおかしくないことを、
すでに知っている。

今日の東京の感染者数は減っている。
このまま順調に減っていけば、11月には安心できる状況になっているかもしれない。
そうなれば、いまは辞退を考えている会社も出展するようになるかもしれない。

どうなるのかはわからない。
けれど、ペナルティを与えることだけはやってはいけない。

Date: 9月 7th, 2021
Cate: ショウ雑感

2021年ショウ雑感(その25)

毎日夕方に発表される感染者数は、
誰の目にもあきらかな数値である。

今日も減ってきている。
いい傾向だ、と素直に喜べないのは、
身近に迫ってこないと見えてこない面があるのがわかっているからだ。

昨年12月に、仕事関係の人がやはり感染した。
一緒に仕事をした人が濃厚接触者となり、保健所から連絡があり、
PCR検査を受けて、結果は陰性。

先月末、私が置かれた状況は、その人とほぼ同じといえる。
なのに保健所からは連絡はこないし、
今回コロナに感染した人からの連絡では、私は濃厚接触者に当らない、とのこと。

昨年12月の例と今回の私の例。
どれだけ違うのだろうか。ほとんど違わない。
なのに12月の人は濃厚接触者となり、私は関係ないことになる。

なので自主的にPCR検査を受けた。
八ヵ月ほどで、判定基準があきらかに変ってきている。
このことはソーシャルメディアでも何度か目にしていた。

今回、それが本当だったことがはっきりしたわけだ。

それから今年のインターナショナルオーディオショウは、
11月の5日から7日までの三日間。

11月になってすぐに、ステレオサウンド・グランプリの選考会が行われる。
今年も同じのはずだ。

つまり10月はステレオサウンド・グランプリに向けての一ヵ月である。
今年は関係ない、というメーカー、輸入元もあるが、
今年ステレオサウンド・グランプリ入賞をめざしている会社にとっては、
試聴記を持ち回ることになる。

ステレオサウンド・グランプリだけではない、
年末にはオーディオ雑誌のいくつかは賞を発表する。
おおむね、そのためのスケジュールは、どこもほぼ同じといえる。

メーカー、輸入元、オーディオ評論家にとって忙しい一ヵ月となる。
その直後のインターナショナルオーディオショウの開催。

何も起らなければ、それがいちばんだ。
杞憂にすぎない──、そうであればいい。

けれど、こういう表立ってこない面があるということだけは、
知っておいてもいいのではないだろうか。

Date: 9月 6th, 2021
Cate: ショウ雑感

2021年ショウ雑感(その24)

ここのところ東京の感染者数は減ってきている。
とはいえこれまでの累計では三十五万人以上が感染しているのだから、
単純計算で四十人弱に一人の感染者ということになる。

感染が拡がっているという実感は、
感染者の数よりも、身近な人が感染したかどうかのほうが大きい。

8月の終りごろになってきて、
仕事関係の人、三人が感染。
うち二人が入院。

先週末にPCR検査を受けた。結果はいまのところ陰性。

なので個人的にいままで以上に気をつけなければ、と思っている。
油断はできないわけで、感染者数が増えた減ったは、
一つの目安程度に捉えた方がいいように思っている。

今日になって、インターナショナルオーディオショウ開催が、
いろんなウェブサイトで告知されている。
実施したいのだろうし、実施するのだろう。

感染者数も減ってきているのだから。

けれど大事なのは数字ではなく、肌感覚のはずだ。

Date: 9月 1st, 2021
Cate: ショウ雑感

2021年ショウ雑感(その23)

インターナショナルオーディオショウは、いまのところ開催の予定である。
ウェブサイトでは、9月13日から事前予約登録を開始する、とある。

ウェブサイトには、感染拡大によっては、開催を中止する、ともある。
ぎりぎりまでどうなるのか、決らないのだろう。

でも感染拡大したとしても、来場者無しという選択肢は、
日本インターナショナルオーディオ協議会にはないのか。

私は、今年は行かないと決めている。
それでも開催された場合、どうやるのかはひじょうに興味がある。

興味があるから、私だったら──、ということを考える。
私だったら、二部制を考える。

インターナショナルオーディオショウは10時から19時までの九時間。
なので午前の部は10時から14時までの四時間、
午後の部は15時から19時までの四時間。

14時から15時までの一時間で、来場者全員を退場させ、
空気の入れ替え、消毒なとの感染対策をしっかりと行う。

四時間では、すべてのブースをまわれないという苦情が出るであろう。
10時から19時までいても、すべてのブースの音をじっくり聴こうとすると、
時間が足りないくらいなのだから。

それでも、こういう状況下だから、それも仕方ないこと。

一つ私が知りたいのは、開催されるとして、
今年は出展を辞退するという会社があるのかどうか。

Date: 8月 24th, 2021
Cate: ショウ雑感

2021年ショウ雑感(その22)

ダイナミックオーディオ主催のマラソン試聴会も、去年に続き中止とのこと。
ダイナミックオーディオも、二年続けての中止は避けたかったのだろうが、
いまの状況下では、中止という判断なのだろう。

あと一週間で8月も終る。
二ヵ月ほどでインターナショナルオーディオショウなのだが、
ほんとうに来場者を入れての開催なのだろうか。

二ヵ月での変化が、どうなるのか。
私にはわからない。
よくなるのかもしれない、いまのままかもしれない、
もっとひどくなるかもしれない。

それでも急激に状況がよくなるとは、とうてい思えない。

Date: 8月 19th, 2021
Cate: ショウ雑感

2021年ショウ雑感(その21)

日本インターナショナルオーディオ協議会は、
来場者無しでやるということは考えていないのか。

二年続けての中止は避けたい──、
それは心情として理解できるけれど、来場者はありでなければならないのか。

インターナショナルオーディオショウは入場料をとっていない。
ならば、いっそ今年は来場者無しで、オンライン開催のみであれば、
開催か中止かで、ぎりぎりまで迷うことはなくなる。

会場は国際フォーラムからで、各ブースからの各出展社からの配信。
MQAによる配信も、いまでは可能である。

完全オンライン開催はいきなりだと、
すんなりいかないことも出てくるかもしれないし、ノウハウもまだないであろう。

けれど来場者無しにすれば、会期は三日間ある。
それだけあれば、初日と最終日とでは配信のクォリティも違ってこよう。

ここでオンライン開催(配信)のノウハウをつかんでおけば、
来年以降、いろいろと役に立ってくるはず。

Date: 8月 11th, 2021
Cate: ショウ雑感

2021年ショウ雑感(その20)

11月のインターナショナルオーディオショウの開催まで三ヵ月を切った。
いまのところ中止の発表はないから、やるのだろう。

それでも、ほんとうにやるの? と思っている。
やるにしても、どこまで徹底してやる(やれる)のか。

来場者は事前予約のみ、ということだけは発表になっている。
この事前予約も、二回のワクチン接種ずみの人だけという制約をつけるのか。

検温もやるはずだが、マスクの種類も受付でチェックするのだろうか。

それ以上に、実際にどうやる(対処する)のだろうか、と思うのは、
各ブースの入場者の制限である。

基本的には各ブースの出展社がやるのだろうが、
それだけでうまくいくとは到底思えない。

ブースによって混んでいるところ、そうでないところ、空いているところがあり、
混んでいるブースにしても時間帯(イベント次第)で空いていることもある。

それにブースへの入場者を徹底して制限したとしたら、
廊下に人が溢れることになるのではないか。
それでいいのか。

結局は主催者である日本インターナショナルオーディオ協議会が主になって、
ブースに入れなかった人たちに対処しなければならなくなるように思える。

日本インターナショナルオーディオ協議会のスタッフと各ブースのスタッフ、
その連携がどれだけ密にとれて、柔軟に対処していかなければ、
会場内のどこか(一箇所とはかぎらない)に密なところができるはずだ。

そうなったら、
各フロアを結ぶ、あの長いスロープに間隔を空けて入場者を並ばせる(待機させる)のか。
出たとこ勝負になってしまうのだろうか。

それとも絶対にそうならない程度に入場者数を制限してしまうのか。

Date: 6月 25th, 2021
Cate: ショウ雑感

2021年ショウ雑感(その19)

大阪ハイエンドオーディオショウは、
インターナショナルオーディオショウの二週間後に開催予定だったが、
今日中止が発表になった。

二年連続の中止である。
インターナショナルオーディオショウが開催を発表しているので、
大阪ハイエンドオーディオショウもやるのか、どうするのか。
開催を期待していた(楽しみにしていた)人は多かっただろう。

大阪ハイエンドオーディオショウは会場がホテルということもあって、
ほとんどのブースが狭い。

いまのところはインターナショナルオーディオショウは開催する方向である。

半年先、どうなっているのか。
正確に予想できる人はいない。

それでもひとついいたいのは、決断と判断は似ているようでいて、違うということ。
三年前に、別項でリーダーとマネージャーについてふれた。

マネージャーは判断できても決断できない。

Date: 6月 15th, 2021
Cate: ショウ雑感

2021年ショウ雑感(その18)

11月に、インターナショナルオーディオショウは開催される。
詳細はまだ発表になっていないが、オンライン配信を行うのだろうか。

入場者の制限は、たぶんあるはずだ。
行きたいけれど、今年はまだ行けない、という方も少なくないと思う。

会場全体の入場制限だけでなく、
各ブースの入場制限も重要になってくる。

そうなると会場にいても、聴きたかったブースに入れなかった、という人が出てくるかもしれない。

こういう状況下での開催は誰も経験していないのだから、
どんなことがおこるのか、事前に完全に把握することはできない。

混乱を少しでも防ぐ意味でも、オンライン配信をやったほうがいいのではないだろうか。
クリアーしなければならない問題がいくつかあるだろうが、
完全なかたちではなくても、試みとしてのオンライン配信をやってほしい。

そう思っている人は、けっこういるかもしれない。

Date: 5月 25th, 2021
Cate: ショウ雑感

2021年ショウ雑感(その17)

インターナショナルオーディオショウは開催されるわけだが、
具体的な詳細はまだ発表になっていない。

アメリカの日本への渡航中止勧告。
インターナショナルオーディオショウは半年ほど先のことだから、
その時どうなっているのかはなんともいえないが、
海外メーカーの人たちのショウへの参加は、例年よりもかなり減るかもしれない。

Date: 5月 19th, 2021
Cate: ショウ雑感

2021年ショウ雑感(その16)

今年のインターナショナルオーディオショウが事前予約のみになることは、
しかたないことではある。他に手はない、とも思っている。

それでも今年の開催は、たまたま会場近くを通りかかった人が、
何かやっている、おもしろいかも、とふらっと寄ってくれることはなくなる。

今年の2月、別項「新月に出逢う」で書いているように、
特に用事はなく、有楽町の交通会館の地階に降りたところ、
偶然にも、クラフトアート創作人形展をやっていた。

そこで、Enという人形作家の、Eleanorという作品に出逢えた。

そこで人形展をやっているとは知らなかった。
ただ、たまたま通りかかったから、である。
そうやっていままで知らなかった人形の世界に、わずかとはいえ興味をもつことになった。

実はそのあとにも、丸の内・丸善の四階で開催されていた人形展にも行っている。
書店で人形の本のコーナーも寄るようになった。

もしクラフトアート創作人形展が事前予約のみでしかなかったら、
人形に興味をもつことはなかった。

オーディオに関しても、同じことはあるはずだ。
ふらっと寄ってみて、こういう世界(オーディオ)があるのか、と目覚める人もいるはず。

そういえば、そういう人がいたことを、以前菅野先生からきいている。
その人は、たまたま国際フォーラムの近くを通っていて、
こんなの(インターナショナルオーディオショウ)がやっている、
ちょっと覗いてみよう、ということで、
これもたまたまなのだが、菅野先生が講演をやられていたタイムロードのブースに入られた。

そこで菅野先生の話に感銘を受け、音を聴いて、一式システムを揃えた、という話だった。

こういう人が来場者のうち、どれだけいるのかといえば、ごく少数のはずだ。
それでもこういう人がいるのだ。
幸運な出逢いをする人が、ごく少数であってもいるのは確かなことだ。

しかたないこととはいえ、今回はそういう機会がまったくなくなる。

ここからはどうでもいい余談なのだが、
今年はインターナショナルオーディオショウが開催される、とわかって、
まず思ったのは、まだ発表になっていないが、
東京オリンピックの中止もしくは延期が決ったのではないか──、
そんなことをつい勘ぐってしまった。

ワクチン接種も進んでいくはず。
そこにオリンピック、パラリンピックが中止か延期になれば、
11月ごろにはコロナ禍もかなりおさまっている可能性がある。

Date: 5月 19th, 2021
Cate: ショウ雑感

2021年ショウ雑感(その15)

日本インターナショナルオーディオ協議会が、
11月5日から7日、国際フォーラムでインターナショナルオーディオショウを開催する、
と発表している。

開催の決定。
素直に喜びたい。

開催の実現にあたって、事前予約になるようだ。
そうだろう、と思う。

けれど事前予約にしても、感染防止の対策はそうとうに大変なことになるはずだ。
そのことは協議会の人たちがいちばんわかっていることだろう。

来場者は、入場パスを首から下げて、だった。
ほとんどの人がきちんと守っていたけれど、
この入場パスひとつとっても、ファッションに強い拘りのある人なのだろうが、
こんなもの下げていられない、という人を何人か見ていた。

会場には警備の人たちがエレベーターの前に立っている。
エレベーターから降りてきた人たちが、入場パスを下げているかもチェックしている。

下げていない人がいた。警備の人が、下げてください、といっていた。
けれど、この人は警備の人に悪態をついていた。

残念ながら、そういう人もインターナショナルオーディオショウには来る。
こんな人に、どう対処するのか。

事前予約の予定のようだが、実際にはどうするのだろうか。
予約は日にちだけのなのか、それとも時間まで、となるのか。
そして人気のあるブースとそうでないブースとがあるのだから、
ブースの入場も予約制とするのか。

入場パスは、予約ごとに色分けするのだろうか。
警備の人たちも、例年以上の人数となるであろう。

マスクをずらす人もきっと出てくる。
マスクをしていては音がわからない、という人が絶対に出てくる。

こまかなことをひとつひとつ徹底しなければならないし、
考えられるかぎりのことを挙げて、対処をしていかなければならない。

当然、経費もかかることになる。
発表では、今年の開催も無料とある。
けれど、こういう状況下でも開催なのだから、
学生は無料で、大人からは入場料をとることを考えてもいいように思う。

Date: 4月 29th, 2021
Cate: ショウ雑感

2021年ショウ雑感(その14)

最近、頭に浮んでくる五味先生の文章は、
「フランク《オルガン六曲集》」のなかの一節だ。
     *
 私に限らぬだろうと思う。他家で聴かせてもらい、いい音だとおもい、自分も余裕ができたら購入したいとおもう、そんな憧憬の念のうちに、実は少しずつ音は美化され理想化されているらしい。したがって、念願かない自分のものとした時には、こんなはずではないと耳を疑うほど、先ず期待通りには鳴らぬものだ。ハイ・ファイに血道をあげて三十年、幾度、この失望とかなしみを私は味わって来たろう。アンプもカートリッジも同じ、もちろんスピーカーも同じで同一のレコードをかけて、他家の音(実は記憶)に鳴っていた美しさを聴かせてくれない時の心理状態は、大げさに言えば美神を呪いたい程で、まさしく、『疑心暗鬼を生ず』である。さては毀れているから特別安くしてくれたのか、と思う。譲ってくれた(もしくは売ってくれた)相手の人格まで疑う。疑うことで──そう自分が不愉快になる。冷静に考えれば、そういうことがあるべきはずもなく、その証拠に次々他のレコードを掛けるうちに他家とは違った音の良さを必ず見出してゆく。そこで半信半疑のうちにひと先ず安堵し、翌日また同じレコードをかけ直して、結局のところ、悪くないと胸を撫でおろすのだが、こうした試行錯誤でついやされる時間は考えれば大変なものである。深夜の二時三時に及ぶこんな経験を持たぬオーディオ・マニアは、恐らくいないだろう。したがって、オーディオ・マニアというのは実に自己との闘い──疑心や不安を克服すべく己れとの闘いを体験している人なので、大変な精神修養、試煉を経た人である。だから人間がねれている。音楽を聴くことで優れた芸術家の魂に触れ、啓発され、あるいは浄化され感化される一方で、精神修養の場を持つのだから、オーディオ愛好家に私の知る限り悪人はいない。おしなべて謙虚で、ひかえ目で、他人をおしのけて自説を主張するような我欲の人は少ないように思われる。これは知られざるオーディオ愛好家の美点ではないかと思う。
     *
五年半ほど前、別項でも引用した。
そこでは、SNSで見受けられる、
ここに書かれているオーディオマニアとは真逆の人たちのことをとりあげた。

インターネットの普及が、
自説を主張するだけの我欲のかたまりのような人たちの存在を顕にしただけなのか。
それともインターネットがおよぼす悪影響によって、こういう人たちが生れてきたのか。

さいわいなことに、私の周りにいるオーディオマニアに、そんな我欲のかたまりの人たちはいない。
けれど、インターネットには、そういう人たちをすぐに見つけることができる。

オーディオ雑誌の売買欄をなくせ、と出版社に難癖をつけた販売店も、
こういう人たちと同じであろう。
我欲のかたまりの人たちだと、私は思っている。

《知られざるオーディオ愛好家の美点》は、いまでは珍しくなってしまったのか。
ただ単に、我欲のかたまりの人たちが目立っているだけのことと思いたいのだが、
結局、我欲のかたまりの人たちは、オーディオにどれだけお金と時間を注ぎ込んでいたところで、
音楽を聴いていないのではないだろうか。

《音楽を聴くことで優れた芸術家の魂に触れ、啓発され、あるいは浄化され感化される》ことが、
これまでまったくなかったのか、
それともいつのまにか失ってしまったのか。

Date: 4月 24th, 2021
Cate: ショウ雑感

2021年ショウ雑感(その13)

オーディオ雑誌の広告は、メーカー、輸入元によるもののほかに、
販売店の広告もある。

販売店の広告も、大きく二つに分けられる。
新品を主に扱う販売店と中古オーディオを主に扱う販売店である。

販売店の広告は、いまもステレオサウンドに掲載されているが、
ある時期からすればずいぶん減ってきている。

ある時期、販売店の広告の割合はかなり高かったことがある。
そのころだったはずだ、
ステレオサウンドから売買欄(used component market)が無くなったのは。

あくまでも私がきいたウワサである。
中古を主に扱っている販売店が、ステレオサウンドに苦情を入れたそうだ。
売買欄が、彼らの商売の邪魔をしている、とのことだ。

売上げが低迷していたのだろうか。
売買欄を止めろ、といってきたところがある、ときいている。

それがきっかけとなって、ステレオサウンドから売買欄は無くなった、とのこと。
くり返すが、あくまでもウワサでしかないが、
その話を、そんなことがあったとしても不思議ではないな、と思いながらきいていた。

売買欄は、広告に結びつくわけではない。
いわば読者サービスのページである。
しかも、売りたい人、買いたい人の住所、氏名、電話番号を載せる。

この校正がけっこう手間がかかる。
私がいた時に、電話番号を載せないようにした。
間違いを少しでも減らしたいからだった。

そういうページに、販売店からの苦情というより、いわばいいがかり。
終りにするきっかけになったはずだ。

自分のところの商売が苦しくなると、
そんなところにまで難癖をつけてくる。

コロナ禍はまだまだ続く。
そうなると、売買欄を止めろ、と同じような難癖をつけるところが出てこないとはかぎらない。

Date: 4月 23rd, 2021
Cate: ショウ雑感

2021年ショウ雑感(その12)

三度目の緊急事態宣言が発出される。

真空管オーディオフェアの中止が先日発表になった。
オーディオではないけれど、東京モーターショーも中止が発表された。

規模が違うのだから──、という希望的観測はできなくなりつつある状況だ。
11月開催予定のインターナショナルオーディオショウも、
今年も中止の可能性が高くなってきた、といえる。

今年は日本インターナショナルオーディオ協議会のメンバーがいくつか入れ代った。
新しいメンバーにとっては初のインターナショナルオーディオショウ参加のはずが、
来年になりそうである。

2020年のコロナ禍は、オーディオにどうだったのか。
家にいる時間が増えたことによって、オーディオ熱が高まった人もいて、
意外にも好調だった、という話をきく一方で、反対のことも耳に入ってきている。

ほんとうのところはどうだったのだろうか。

好調だったのは、中古オーディオの売買だった、ともきいている。
メインテナンスを専門としている業者(会社であったり、個人だったり)は、
かなり忙しかったらしい。

昔のオーディオ雑誌には、読者の売買欄があった。
ステレオサウンドにもあった。
いまもあるのは無線と実験ぐらいになってしまった。

いまはヤフオク!を始めとするインターネットでの売買が盛んだから、
オーディオ雑誌の売買欄は必要とされていないのかしもしれない。

けれどステレオサウンドの売買欄は、かなり以前になくなっている。
そのころ、私はステレオサウンドを離れていたので、どういう理由だったのかは、
ほんとうのところは知らない。

それでもウワサはきこえてきていた。