2022年ショウ雑感(その6)
今日、OTOTENに行ってきた。
目的は14時30分からのMQAのセミナーなのだが、
会場には10時半ごろにはついていて、それぞれのブースをまわっていた。
あるブースでは自社製品の比較試聴が行われていた。
途中から、私はそのブースに入っているけれど、
やり方からして自社製品の比較試聴のはずである。
なのに、機種をかえるたびに、ディスクもかけかえる。
同じディスクを鳴らしてくれるわけではない。
八年前に別項「音を聴くということ(試聴のこと・その1)」に書いたことが、
ここでもまた行われていた。
八年前に書いたのは、こんなことである。
あるオーディオ店の試聴会で、なぜか機器を替えると、鳴らすディスクも替える。
最初は、この店だけの独自のやり方なのか、
それともいつのまにこういうやり方が一般的になっていたのか──、
そんなことを思っていたら、あるお客が、
「なぜ同じディスクで鳴らさないのか」と店員に訊ねた。
返ってきた答は、
「同じディスクを鳴らしたいんですけど、それをやるとお客さんが帰られるんです」、
だった。
意外だった。
同じ曲を何度も聴くことになるのが比較試聴である。
なのに、それをがまんできない人がいて、客をつなぎとめておくために、
同じ曲をかけないようにする。
今回のブースでのそれも、同じ理由からなのだろうか。