Archive for category audio wednesday

Date: 12月 9th, 2011
Cate: audio wednesday

公開対談について(その2)

「昔は良かった」──、
そんなのは後向きの考えで、何も生み出さない、
そんなふうに一刀両断される方がいる。果してそうだろうか。

「昔は良かった」を口にした人が、どういうものの見方・考え方をしているかによっても、
それに「昔は良かった」を受けとめる人によっても、
「昔は良かった」の意味あいは変化してくる。

オーディオに関していえば、「昔は良かった」は事実である。
だからといって、すべてが良かったわけではない。
そして昔といってもどのくらい前のことかは人によって違ってこよう。

まだオーディオをやり始めたばかりの人にとっての昔は数年前のこととなるし、
アクースティック蓄音器の時代から、という人にとっては、
電気をいっさい使わない、その時代が昔となるかもしれない。

最初に買ったレコードがCDだという人に
とっては、アナログディスク全盛時代が昔となり、
トランジスターしか知らない人にとっては、真空管しかなかった時代が昔かもしれない。

そして同じひとりの人間の中にも、いくつもの「昔」があって当然だ。
私にとっての大事な「昔」は、やはり私がオーディオに興味をもち始めた1976年以降の数年間になる。

1970年代は、まだオーディオブームが続いていた。
だから書店に行けばさまざまなオーディオ雑誌、オーディオ書籍がいくつもあった。
それだけではない、業界に活気があった、といま思っている。

その頃、私が住んでいたのは九州の片田舎。
そんなところでも書店ではオーディオの本があれこれ選べたし、
バスで約1時間ゆられて熊本市まで出ればオーディオ専門店があり、
何度か書いているようにオーディオ評論家によるイベントが行なわれていた。
それは瀬川先生だけでなく、他の方々も来られた。
長岡鉄男氏も熊本のオーディオ店に来られたことがあった。
菅野先生も一度、瀬川先生と一緒に来られたこともあった。
せは「オーディオ・ティーチイン」という定期的なイベントのために何度も来られた。

地方においても、こんな感じだった。
それでも、オーディオ雑誌をみて強く憧れていたのは、東京だった。

東京に住んでいれば、毎月、瀬川先生のイベントに行ける、
西新宿のサンスイのショールームに行けば、瀬川先生によって鳴らされる4343が聴ける。
他にも行きたいと思っていたのはいくつかあるけれど、
とにかくサンスイのショールームで毎月第二金曜日の夜開かれる「チャレンジオーディオ」にいきたかった。

Date: 12月 8th, 2011
Cate: audio wednesday

公開対談について(その1)

2010年の1月30日のブログ「夢の中で……」に書いたことが、
じつは公開対談をやろう、ということにつながっている。

「夢の中で……」を読まれた方のなかには、
私を「おかしなやつだ」と思われた人もいよう。
夢の中で長島先生に言われたことが、昨年はずっと頭の中にあった。
公開対談は、だから2010年の夏ごろに始められないかな、と、そんなつもりでいた。

場所は、ときどき店主との対話を楽しむためと、
そこに来られる方たち(彼らもまた店主との対話を楽しみにして来られているように思える)と話すこともある、
そういう場所として、四谷三丁目に喫茶茶会記がある。

喫茶茶会記の店主・福地さんは、
私が2003年にはじめたaudio sharingのメーリングリストに
最初から参加してくれた、私よりも10ほど若い人。
そのころは会社勤めだった彼は、
しばらくしたら会社を辞め、音の隠れ家というオーディオ店の一角に喫茶茶会記を開いた。
喫茶茶会記が、福地さんがどういう店を、どういう場を目ざしているかは、
私がここで説明するより喫茶茶会記のサイトを読んだほうがいいし、
それよりも実際に行かれたほうが、はっきりする。

最初の頃は喫茶のスペースしかなかったが音の隠れ家が閉店したため、
そこも喫茶茶会記のスペースとなり、いろいろなイベントが開かれるようになっていっている。

一昨年ぐらいから、ときどき「なにかやりませんか」と言われていた。
いわれはじめのころは「なにか、といわれても……」、そんなふうに受けとめていた。
それでもオーディオのイベントが定期的にやれればいいなぁ、でもどこか他人事のようにも考えていた。

そんなやりとりが数回続いたあとに、長島先生が夢に出て来られた……。

Date: 12月 4th, 2011
Cate: audio wednesday

第11回公開対談のお知らせ(もう一度再掲)

今週水曜に行います「幻聴日記」の町田秀夫さんとの対談のテーマは、スピーカーについて、です。

12月1日の「幻聴日記」に町田さんが書かれているように、
「スピーカー」というテーマでは、広すぎて、ということですから、
「スピーカーとは何か、何モノ・何者なのか」ということにします。
それでも、まだ広すぎる……。

今回は町田さんによるアトラクションとして「PC AUDIOで聴くSP盤再生の現場」が行われる予定です。
喫茶茶会記には卓上型の蓄音器もあります。

時間はこれまでと同じ夜7時からです。
場所もいつものとおり四谷三丁目の喫茶茶会記のスペースをお借りして行ないますので、
1000円、喫茶茶会記にお支払いいただくことになります。ワンドリンク付きです。

Date: 12月 3rd, 2011
Cate: audio wednesday

第11回公開対談のお知らせ(再度)

毎月第1水曜日に行っています公開対談、今月は来週の7日(水)です。
今回は、「幻聴日記」の町田秀夫さんとの対談の二回目です。

対談のテーマはいまのところ決っていませんので、自由テーマになるかもしれません。
今年最後の公開対談です。
2月から始めて、なんとか今年1年やり通せました。
facebookグループの非公開の「audio sharing」では、関西でもやってほしい、という声があるので、
来年は一度は関西でやれれば、と思っています。

時間はこれまでと同じ夜7時からです。
場所もいつものとおり四谷三丁目の喫茶茶会記のスペースをお借りして行ないますので、
1000円、喫茶茶会記にお支払いいただくことになります。ワンドリンク付きです。

Date: 11月 23rd, 2011
Cate: audio wednesday

第11回公開対談のお知らせ

毎月第1水曜日に行っています公開対談の次回は、12月7日(水)です。
今回は、「幻聴日記」の町田秀夫さんとの対談の二回目です。

時間はこれまでと同じ夜7時からです。
場所もいつものとおり四谷三丁目の喫茶茶会記のスペースをお借りして行ないますので、
1000円、喫茶茶会記にお支払いいただくことになります。ワンドリンク付きです。

Date: 10月 31st, 2011
Cate: audio wednesday

第10回公開対談のお知らせ(瀬川冬樹を語る)

11月2日の公開対談は、都合により私ひとりで、瀬川先生について話すわけだが、
「古人の跡を求めず、古人の求めたる所を求めよ」、
この松尾芭蕉のことばを念頭におき話していければと思っている。

Date: 10月 26th, 2011
Cate: audio wednesday

第10回公開対談のお知らせ(今回は対談ではありません)

毎月第1水曜日に行っています公開対談は、11月2日です。
前々回は「幻聴日記」の町田秀夫さんと、前回は工業デザイナーの坂野博行さんと行いましたが、
今回はおふたりともご都合が悪く、私ひとりで行うことにします。なので公開対談ではありません。

今年の11月7日で、瀬川先生が亡くなられて30年経ったことになります。
私ひとりで、しかも11月7日を目前にしているわけですから、
瀬川先生について語ります。

時間はこれまでと同じ夜7時からです。
場所もいつものとおり四谷三丁目の喫茶茶会記のスペースをおかりして行いますので、
1000円、喫茶茶会記にお支払いいただくことになります。ワンドリンク付きです。

Date: 10月 2nd, 2011
Cate: audio wednesday

第9回公開対談のお知らせ(「オーディオのデザイン論」を語るために)

ステレオサウンドをどう受けとめているかは人それぞれで、
オーディオのお買い物ガイドとして読んでいる人もいれば、
私は、オーディオの本、というよりも、オーディオ評論の本として認識している。

現在の編集部が、ステレオサウンドという本を、
お買い物ガイドブックとして編集しているのか、
オーディオの本として編集しているのか、
それとも私と同じように、オーディオ評論の本として認識して編集しているのか、
それは正直、はっきりしない、と私は思ってしまう。

そのステレオサウンドは、約1ヵ月前に出た号で創刊45年を迎え、
これまでに180冊のステレオサウンドが出ている。
別冊・増刊を含めると、ゆうに200冊をこえている。
そのなかで、「オーディオのデザイン論」が語られたことは、ほとんどなかった。
期待していた川崎先生の連載は、わずか5回で終ってしまった……(このことが象徴している、といえるだろう)。

2008年春の166号の特集は「オーディオコンポーネントの美」だった。
ここにも「オーディオのデザイン論」はなかった。
あったのは、デザイン観・デザイン感だった。

「オーディオのデザイン論」を語る文章があれば、
それにつづくデザイン観・デザイン感の文章が息づいてきたはずなのに……、と読んでいて思っていた。

残念といえば、2006年秋に出た「JBL 60th Anniversary」がある。
ステレオサウンドのウェブサイトで、この別冊の予告ページをみて、実は期待していた記事があった。
アーノルド・ウォルフのインタビュー記事だ。
これだけが読みたくて、「JBL 60th Anniversary」を買ったようなものだ。

こちらが勝手に期待していたのが悪いといえば悪いということになるのかもしれないが、
これはインタビュー記事なのか、とがっくりしてしまった。
アーノルド・ウォルフとインタビュアーとの対談のような記事が読みたかったわけではない。

ここにもやはり「オーディオのデザイン論」は不在だった。

10月5日(水曜日)の公開対談は、
「オーディオのデザイン論」を語るために
をテーマにして、工業デザイナーの坂野博行さんと行います。

「オーディオのデザイン論」を語る、ではなく、
「オーディオのデザイン論」を語るために、としたのは、
私が私が読みたい「オーディオのデザイン論」の記事をつくるために、ということもある。

公開対談は、これまでと同じ夜7時からです。
場所もいつものとおり四谷三丁目の喫茶茶会記のスペースをお借りして行いますので、
1000円、喫茶茶会記にお支払いいただくことになります。ワンドリンク付きです。

Date: 9月 20th, 2011
Cate: audio wednesday

第9回公開対談のお知らせ

毎月第1水曜日に行っています公開対談は、10月5日です。
前回は「幻聴日記」の町田秀夫さんとの「音を語る言葉・表現について」でした。
今回も町田さんとスピーカーをテーマにして行う予定でしたが、町田さんのご都合により、
町田さんとの2回目の公開対談は12月になります。

ですから今回は、工業デザイナーの坂野博行さんと、オーディオのデザインについて語ります。

時間はこれまでと同じ夜7時からです。
場所もいつものとおり四谷三丁目の喫茶茶会記のスペースをおかりして行いますので、
1000円、喫茶茶会記にお支払いいただくことになります。ワンドリンク付きです。

Date: 9月 1st, 2011
Cate: audio wednesday

第8回公開対談のお知らせ(再掲)

今月の公開対談は、7日(水)に行います。
今回から、「幻聴日記」の町田秀夫さんとの対談になります。
対談のテーマは、「音を語る言葉・表現について」です。

このテーマに合せたわけではありませんが、facebookで公開している「オーディオ彷徨」で、
「バラエティーに富んだ音のニュアンスと形容詞を語る」を公開しましたので、よろしければお読みください。
岩崎千明・菅野沖彦・長岡鉄男、三氏による座談会です。

時間はこれまでと同じ夜7時からです。
場所もいつものとおり四谷三丁目の喫茶茶会記のスペースをお借りして行ないますので、
1000円、喫茶茶会記にお支払いいただくことになります。ワンドリンク付きです。

Date: 8月 17th, 2011
Cate: audio wednesday

第8回公開対談のお知らせ

毎月第1水曜日に行っています公開対談の次回は、9月7日(水)です。
今回から、「幻聴日記」の町田秀夫さんとの対談になります。
対談のテーマは、「音を語る言葉・表現について」です。

時間はこれまでと同じ夜7時からです。
場所もいつものとおり四谷三丁目の喫茶茶会記のスペースをお借りして行ないますので、
1000円、喫茶茶会記にお支払いいただくことになります。ワンドリンク付きです。

Date: 7月 31st, 2011
Cate: audio wednesday

第7回公開対談のお知らせ

8月3日(水曜日)に、イルンゴ・オーディオの楠本さんとの公開対談を行います。

時間は夜7時から、です。
いつものとおり四谷三丁目の喫茶茶会記のスペースをお借りして行ないますので、
1000円、喫茶茶会記にお支払いいただくことになります。ワンドリンク付きです。

今回のテーマは先月告知しましたように、JBLの4343について、です。

Date: 7月 7th, 2011
Cate: audio wednesday

第7回公開対談のお知らせ

来月の公開対談は、8月3日に行います。

昨夜の公開対談の終りに、話の流れとしてのリクエストというかたちで、
あえて、いまの時代にJBLの4343をどう鳴らすか、について話すことになりました。

発売から35年が経っている4343は、ただ古くなってしまったスピーカーシステムなのか、
そのへんのことも含めて話す予定です。

Date: 7月 4th, 2011
Cate: audio wednesday

第6回公開対談のお知らせ

今週水曜日(6日)に、2月から行なっていますイルンゴ・オーディオ楠本さんとの公開対談の6回目を行ないます。

時間は夜7時から、です。
いつものとおり四谷三丁目の喫茶茶会記のスペースをお借りして行ないますので、
1000円、喫茶茶会記にお支払いいただくことになります。ワンドリンク付きです。

Date: 6月 27th, 2011
Cate: audio wednesday

第6回公開対談のお知らせ

次回の、イルンゴ・オーディオ楠本さんとの公開対談は、7月6日に行ないます。

前回はステレオサウンド 179号を読んで、というテーマでしたが、今回のテーマはまだ決めておりません。
こういうテーマで話してほしいというご要望がありましたら、ご連絡ください。

時間、場所などはこれまで通りです。