Archive for category MERIDIAN

Date: 11月 8th, 2019
Cate: 218, MERIDIAN

メリディアン 218を聴いた(余談)

facebookで、audio sharingというグループをやっていることは、
これまで何度か書いている。

参加している人は350人ほど。
うち五人の方が、すでに218を購入され鳴らされている。

先日のaudio wednesdayに参加された方も、
218の購入を決心されている。
近日中に購入されるであろうから、六人になる。

6/350。
この数が多いのか少ないのか。
どうでもいいかな、ぐらいにしか考えていない。

周りの人が、218の良さを感じとってくれて、
「218、買いました」とある日、言ってくれる。

このことが、単純に嬉しい。

Date: 11月 8th, 2019
Cate: 218, MERIDIAN, ULTRA DAC

2,500,000円と125,000円(その7)

メリディアンの218の音を聴いて、
シャーシーを見た人のなかには、
いまどきのオーディオ機器のように、
アルミニュウム製のがっしりとしていて、重量のある立派な造りに変更したら……、
そんなことを考えたかもしれない。

218の重量は1kgもない。
ほんとうに軽い。

内部を見るとわかるが、
この軽さだから、大型の電源トランスや大容量のコンデンサーによる電源部があるわけではない。
指先ほどの大きさのスイッチング電源モジュールがあるだけだ。

それも特別で、高性能なスイッチング電源ではない。
汎用のモジュールをそのまま採用している。

ここをCHORDのMojoのように、バッテリーに置き換えたら……、
そう考えた一人のなかに私も含まれる。

そんなことをいつかは実行してみたい、とは思ってはいるが、
現実に、218の可能性を抽き出すには、どうするのか、となれば、
(その6)で書いたことも、ここで書いたこともやらない。

218の可能性を抽き出す──、
ここでの「可能性」をどう捉えるかによって、どうするのかは人によってさまざまなのだろう。

11月のaudio wednesdayは、218の可能性をそうとう抽き出せた。
そうとうに良くなっているはず、という予想はしていたが、
実際の音は、予想を超えていたところもあった。

なかば冗談で、ULTRA DACには届かなくても、SUPER DACと呼べるレベルには達した──、
そんなことをつい言ってしまったのだが、
半分は本気でもあった。

Date: 11月 8th, 2019
Cate: 218, MERIDIAN, ULTRA DAC

2,500,000円と125,000円(その6)

メリディアンの218は125,000円(税抜き)のD/Aコンバーターである。
ULTRA DACは、大きいと前もって聞いていても実機を前にすると、
おもわず「大きい」と声に出してしまった。

218は、というと、外形寸法/重量、どちらもあらかじめ知っていたけれど、
こちらは「小さい」し、「軽い」。
価格も造りも、メリディアンの二つのD/Aコンバーターは対照的でありながらも、
音は、というと、そういうわけではない。

218とULTRA DACを直接比較試聴したわけではないが、
違いは、それでもはっきりとわかる。

わかるからこそ──、というおもいが、こちらには芽ばえてきた。
218は、可能性のあるオーディオ機器だ、と感じたからである。

218の可能性を発揮させるには、どうするか。
人によって、手法は違うだろう。

電源コードに凝る人もいるだろう。
125,000円の218に、同じくらいの電源コード、
もしくはそれ以上の価格の電源コードをあてがう。

ラインケーブルに凝る人ならば、
やはり218と同じくらいのケーブル、それ以上のケーブルをおごる。

置き台となるラックに凝る人がいても不思議ではない。
ここでも218よりも、高価なラックを用意することだろう。

これらすべてをやったうえで、クリーン電源まで手を伸ばす人もいよう。
これらすべてをやれば、218の十倍くらいの費用はかかることだろう。
凝れば凝るほど、もっとかかることもある。

オーディオマニア的には、こういうことに興味はある。
私も一度くらいは試してみたい、という気持を持っている。

それでも、それらによる218の音の変化を聴いて、
218の可能性を抽き出した、と私自身は思うだろうか……、と考える。

Date: 11月 7th, 2019
Cate: 218, MERIDIAN, ULTRA DAC

2,500,000円と125,000円(その5)

昨晩の218の音を聴いて、
(その5)で書く予定だったことを変更することにした。

ここではメリディアンの2,500,000円と125,000円の、
二つのD/Aコンバーターについて書いている。
それにベストバイということについても書いている。

私の結論としては、現時点では ULTRA DACでしか聴けない領域の音があるのだから、
ULTRA DACこそベストバイと位置づけられる。

けれど昨晩のaudio wednesdayでの218の音は、唸ってしまうほどだったから、
ベストバイとは? ということについて考えを改める必要がある、と思うようになった。

オーディオマニアが、誰かの音を聴かせてもらう。
その時に「可能性を感じさせる音ですね」と鳴らし手にいうことがある。

「可能性を感じさせる音ですね」は、一般的には褒め言葉なのだろうが、
ここでは必ずしもそうてはない。

誰かの音を聴かせてもらう。
親しい友人関係であっても、正直にその音の感想を述べると、
それまでの関係が、たった一言で終ってしまうことは、決して珍しいことではない。

まして初対面の人の音を、正直に感じたままに言葉にしてしうまうことは、
その人との関係を続ける気がまったくないとしても、避けるべきかもしれない。

とはいっても、ベタ褒めする気にはなられない音の時がある。
そういう時に「可能性を感じさせる音ですね」がある、といってもいい。

オーディオにおける「可能性」、オーディオ機器の「可能性」、
これを抜きにしてオーディオのベストバイについて語ることは無理がある。

Date: 10月 29th, 2019
Cate: 218, MERIDIAN

メリディアン 218を聴いた(喫茶茶会記の場合・その6)

喫茶茶会記のスピーカーシステムは、ホーン型2ウェイである。
中高域を受け持つホーンは、アルテックの811B。

ウーファーはコーン型の416-8Cだから、
ウーファーのボイスコイルの位置とドライバーのボイスコイルの位置は、
かなりズレている。

ホーン型の中高域の場合、どうしても避けられない問題である。
A7、A5のようにウーファーにフロントショートホーンをつけるという手もある。

UREIの813のように、
ウーファー側のネットワークにベッセル型フィルターを採用するという手もある。

デジタル式のデヴァイダーで、ディレイ機能をそなえていれば、
マルチアンプドライヴすることで、
ウーファーとドライバーのボイスコイルの位置のズレで生じる時間差を補整できる。補整できる。

一度は補整した音を鳴らしてみたい、と考えている。
ふと思いついたのが、メリディアンの218がもつリップシンク機能である。
最大85msecまで可能なDSP処理による遅延機能を持っている。

つまり218が二台あれば、そしてマルチアンプシステムにすれば、
デジタル式のデヴァイダーに頼ることなく、時間差の補整が可能になる。

喫茶茶会記で使っているプリメインアンプのMA7900は、
プリ・パワーが分離でき、プリ出力は二系統ある。
それぞれの出力に二台の218を接続する。

その際にコンデンサーと抵抗で作ったパッシヴ(-6dBスロープ)のフィルターを、
218のアナログ入力端子に外付けする。
その上でウーファー用に使う218のリップシンク機能で、ウーファーへの信号を遅延させる。

ウーファーとドライバーの能率の差は、
218の可変出力を利用すればバランスはとれる。

それに218のトーンコントロールも使えるわけだから、
けっこうこまかな調整も可能になる。

218を通すことで、A/D変換とD/A変換が加わることになる。
そのことによる音質への影響を気にする人もいよう。
もちろんゼロなわけではないが、
時間差の補整のメリットとそのことによる影響は、
天秤にかけて判断すればいいことである。

Date: 10月 23rd, 2019
Cate: 218, MERIDIAN

メリディアン 218を聴いた(喫茶茶会記の場合・その4)

先週金曜日に喫茶茶会記に、メリディアンの218その他を導入したとき、
店主の福地さんは旅行中で休みだった。

福地さんが休みのときの店番の女性に、基本的な操作方法を伝えていた。
それでもパソコンを接続しての再生は試していなかった。

今日、喫茶茶会記の開店前に行ってきた。

218には、D/Dコンバーターが、
D/Dコンバーターにはノート型パソコンが接続されていた。

D/Dコンバーターは、FX-AUDIOのFX-D03J+を使用した。

型番末尾に+がつかないモデルもあるが、
サンプリング周波数192kHzに対応できるのは、+がつく方である。

USBバスパワーで動作するモノなんて……、という人がいるのはわかっているが、
サイズも大きくないし、価格も手頃である。

USBバスパワーで満足のいく音が出なければ、その時対処法を考えればいいことで、
最初からUSBバスパワーということだけで、製品そのものを否定はしたくない。

ノート型パソコン(Windows)には、foobar2000がインストールされていた。
私はWindowsもfoobar2000も、どちらも初めて、といっていい。
Windowsはまったくとはいわないが、これまで触った回数は四回程度の短い時間。

それでも、ちょっと設定で迷ってしまったけれど、
192kHz、24ビットまでの再生は問題なくできるようになった。

福地さんも、218のためにiPhoneを購入した、とのこと。
218で、さまざまな音源が楽しめる環境が整いつつある。

Date: 10月 21st, 2019
Cate: 218, MERIDIAN, ULTRA DAC

2,500,000円と125,000円(その4)

ステレオサウンドの恒例特集となったベストバイ。
35号、43号、47号の三回は価格帯を設けずの選定だったのが、
51号から価格帯を分けての選択となり、そのまま続いている。

ベストバイだから、価格帯で分けるのは当然と考える人もいれば、
価格に関係ないからこそのベストバイと考える人もいよう。

個人的には、43号のベストバイ(価格帯は設けず)が、
いちばん充実していて読み応えもあった。

そういう私だから、価格帯で分けることに、いささか抵抗は感じていた。
たとえば10万円未満、10万円以上で価格帯を分けたとしよう。

99,800円の製品は、10万円未満の価格帯に入る。
100,000円とか108,000円だと10万円以上の価格帯になる。

10万円未満の価格帯には、
もっと低価格の製品がある。79,800円とか59,800円とか、
もっと安い価格のモノが選ばれることだってある。

10万円未満の価格帯で選ばれた製品でも、
99,800円の半分ほどの価格のモノもある。

10万円以上○○万円未満でも同じことは起る。
それぞれの価格帯で選ばれたもっとも安いモノと高いモノとの価格は、
意外にも開いている。

そしてわずか数千円の違いで、
上の価格帯になったり下の価格帯になったりする。

価格帯を分けることの矛盾のようなものが生じてくる。

価格帯を分けていなかったころのベストバイを面白いと感じていただけに、
価格帯を設けることが、
ベストバイをつまらなくしていった要因の一つだと考えている。

メリディアンの二つのD/Aコンバーター、
218(125,000円)とULTRA DAC(2,500,000円)について、
ベストバイということを考える場合、
価格帯分けを意識しているのか、意識していなかったのか、といえば、
意識していなかった。

価格の違いは強く意識していても、
だからといって、それが価格帯を考えることにつながるわけではない。

Date: 10月 20th, 2019
Cate: 218, MERIDIAN

メリディアン 218を聴いた(喫茶茶会記の場合・本音へのコメント)

メリディアン 218を聴いた(喫茶茶会記の場合・本音)」へのコメントが、
facebookで二件あった。

一つは、喫茶茶会記の店主、福地さんの、自身のブログへのリンクだった。
リンク先には、「複製藝術はそれに関わったすべての人の綜合藝術」喫茶茶会記店主筆」とある。

もう一つは、218を使われている方からだった。
218の購入に際して、いくつか疑問点があり、ハイレス・ミュージックに電話で問い合せた、とある。
その時の対応が、製品への愛情にあふれたものであったので、
安心して購入できた、とある。

こういうことを書いていると、
12月にメリディアンの輸入元がオンキヨーに移ることで、サービスが低下する──、
そんなふうに受け止められるかもしれないが、
どうなるかなんて、その時になってみないことにはわからない。

悪くなるかもしれないが、しばらくすれば良くなることだってある。
反対に当初は良くなったようにみえても、しばらくしたら悪くなった……、
そんなことだって起りうる。

いいたいのはそんなことではなく、
「メリディアン 218を聴いた(喫茶茶会記の場合・本音)」の最後に書いたこと、
喫茶茶会記にハイレス・ミュージック扱いの218を納めるのにこだわったことが、
伝わっていることもまたうれしい、ということだ。

Date: 10月 19th, 2019
Cate: 218, MERIDIAN, ULTRA DAC

2,500,000円と125,000円(その3)

ULTRA DACのフィルターをshortにした時のマリア・カラスは、
迫力があった──、
こう書いてしまうと、誤解されてしまいがちなのはわかっていても、
目の前に、それこそ1mちょっと離れているところにマリア・カラスが立って歌っている、
そういう気配をありありと感じることができた、という意味での、
そしてマリア・カラス自身が持つ、それこそオーラのようなものを感じとれた、
そういう二つの意味での迫力である。

こればかりは、どんなに218をうまく使おうとも、
絶対に出ない、と断言しておこう。

マリア・カラスは、そのほとんどがMQA音源になっていて、
e-onkyoで購入できる。

通常のCDをULTRA DACのshortフィルターで聴くのと、
MQAを218で聴くのと、どちらがか、となると、
まだ比較試聴は行っていないばかりか、マリア・カラスのMQAも聴いていない。

それでも断言できる。
そのくらいにULTRA DAC、shortフィルターでのマリア・カラスは、
いまも耳に残っているくらいに、すごかった。

218は優秀である。
優秀であるだけに、ULTRA DACがもつすごみがないのが感じられる。
優秀なだけではない、昨日、喫茶茶会記に導入しても、
聴いていて楽しい、と感じることができる。

ULTRA DACにもついているトーンコントロールが、218にもある。
別項で書いているように、218の、というより、
メリディアンのトーンコントロールは、見事である。

もうこれだけでも218は、間違いなくベストバイといえる。

ULTRA DACは、218の20倍の価格である。
ならばULTRA DACはベストバイといえないのか、というと、
これもまた私のなかではベストバイ中のベストバイとなる。

Date: 10月 18th, 2019
Cate: 218, MERIDIAN

メリディアン 218を聴いた(喫茶茶会記の場合・本音)

メリディアンの輸入元が、
現在のハイレス・ミュージックからオンキヨーへ、12月からかわる。

10月9日のオーディオ関係のウェブサイトのいくつかでニュースになっていたし、
私もここで書いている。

オーディオ関係のサイトでは、コンシューマー機器に関しては未定、というふうになっていた。
けれど、すべてオンキヨーに12月からなってしまう。

輸入ブランドの場合、輸入元が変るのは、昔からよくあることだ。
輸入元が変ったことで、ブランドイメージが変ることもある。
よくなることもあれば、反対のこともある。

往々にして輸入元が頻繁に変るブランドのイメージは、あまりよくない傾向にある。
それでもさまざまな事情があって、輸入元がかわる。

どこになっても、製品そのものが変るわけではない。
メリディアンの製品はメリディアンが製造しているわけで、
オンキヨーになったからといって、製品の質に変化が生じるわけではない。

価格に関しては、なんともいえない。
変らない場合もあるし、変る場合もある。

オンキヨーでの取り扱いが始まって、価格が変るのかどうかは知らない。

輸入元以外、現行製品に関しては何も変らないかもしれない。
それでも心情的に、私は喫茶茶会記には、
オンキヨー扱いの218ではなく、ハイレス・ミュージック扱いの218を入れたかった。

10月2日のaudio wednesdayの後に、店主の福地さんが、
218を導入したい、といってきた。
私は春に218を鳴らした時から、218を入れようよ、と福地さんには何度か言ってきた。

その気になってくれた一週間後に、オンキヨーに移る、というニュースだった。
福地さんの決心は早かったし、固かった。

ハイレス・ミュージック扱いの218を納めることができた。
よかった、うれしい、というのが、私の本音だ。

Date: 10月 18th, 2019
Cate: 218, MERIDIAN

メリディアン 218を聴いた(喫茶茶会記の場合・その3)

今日、喫茶茶会記にメリディアンの218をセッティングしてきた。
USBをSPDIFに変換するD/Dコンバーターもセッティングしてある。

218での音が、これからずっと聴けるようになっている。
たったそそれだけのこと、といってしまえば、そうかもしれない。

けれど、MQAの音を多くの人に聴いてもらえる環境が常にあるということは、
素直に嬉しい。

これまでは喫茶茶会記では、audio wednesdayで、
メリディアンのULTRA DAC、218を用意できた時だけだった。
だからこそ嬉しいわけだ。

218に関心のない人にはどうでもいいことだが、
218のシリアルナンバーは、218から始まっている。

Date: 10月 14th, 2019
Cate: 218, MERIDIAN

メリディアン 218を聴いた(喫茶茶会記の場合・その2)

今週半ば以降に、喫茶茶会記にメリディアンの218が導入される。
通常の使用では、マッキントッシュのMCD350のデジタル出力を218に接続することになる。

218と同時に、USBをSPDIFに変換するD/Dコンバーターも導入予定である。
これで来月以降のaudio wednesdayで、218を、MQA-CDを聴けるようになる。

Date: 10月 7th, 2019
Cate: 218, MERIDIAN, ULTRA DAC

2,500,000円と125,000円(リモコンのこと)

2,500,000円(ULTRA DAC)と125,000円(218)は、
リモコンが付属するかしないかの違いがある。

ULTRA DACはリモコンがついてくる。
218にはついてこない。

リモコンがついてくるついてこないの違いなんて、
関係ない、と思われる人もいるだろうが、
ULTRA DACにしても218にしても、DSPを活かした機能に関してはリモコンが必要になる。

しかも218のリモコンは、iPhoneかiPadで動くアプリMeridian IP Controlのことである。
つまりiPhone、iPadがなければ、218の機能を使いこなすことは、
現時点ではできない。

iPhoneでできるのならば、Androidで動くスマートフォンでも……、と思われるかもしれないが、
将来はどうなるかわからないが、いまのところAndroidのスマートフォンには用意されていない。

それにULTRA DACについてくるリモコンは、
一般的なリモコンと同じ赤外線を使っているが、
218のリモコン、つまりiPhoneには赤外線の機能はない。

そのため、218とリモコンとして使うiPhoneは、
同一ネットワークに接続されている必要がある。

こんなふうに書いてしまうと、難しいことのように思われるかもしれないが、
このブログを読まれている人は、インターネットに接続されているわけだから、
基本的に、そのネットワークにLANケーブルで218を、Wi-FiでiPhoneを接続すればいい。

特に難しいことはない。
同一ネットワークに218とiPhoneが接続されていれば、
Meridian IP Controlですぐに使えるようになる。

ULTRA DACと218の価格の違いには、こういうところも含まれているわけだ。

Date: 10月 6th, 2019
Cate: 218, MERIDIAN, ULTRA DAC

2,500,000円と125,000円(その2)

10月2日のaudio wednesdayでは、
後半、MacBook Airをシステムに加えて、Roonによる音も聴いている。

iPhoneにRoonのアプリを、その場でインストールする。
こういう時、なんて便利な世の中になったのか、と実感する。

Roonでいくつかの曲を聴いて後、
マリア・カラスの「カルメン」を聴いた。
96kHzの音源であった。

マリア・カラスの「カルメン」は、
2018年12月のaudio wednesdayでも聴いている。
ULTRA DACで聴いている。

この時のことは「メリディアン ULTRA DACで、マリア・カラスを聴いた」で書いている。
この時聴いたのはCDである。
44.1kHz、16ビットの、通常のCDである。

この時のマリア・カラスは、強烈だった。
いまも耳の奥にしっかりと刻み込まれている。

特に、ULTRA DACのフィルターをshortにした時のマリア・カラスは、
姿こそ見えないけれど、確かに私の目の前にいた、と感じた。

声楽を志す者であれば、誰もがULTRA DACのshortの音を手に入れようとするだろう。
声楽を専門とする人ほど、この時の音のすごさを理解することだろう。

とにかく、どうやって歌うのか。
声楽の素人である私ですら、なんとなくであっても、そうとうにリアルに感じられるほどだ。

その時の音と、218での96kHzのマリア・カラスの「カルメン」。

音源のスペック的には、今回の96kHzが有利である。
なんでもかんでも数字・数値で音を判断しようとする人にとっては、
96kHzというだけで、いい音に聴こえるのだろう。

218での、96kHzのサンプリング周波数のマリア・カラスは良かった。
バックのコーラスはよく広がるし、マリア・カラスの声もいい。

ULTRA DACでの音を聴いていなければ、満足したはずだ。
でもULTRA DACでのマリア・カラスを聴いてしまっている。

Date: 10月 5th, 2019
Cate: 218, MERIDIAN, ULTRA DAC

2,500,000円と125,000円(その1)

タイトルを見ただけで、なんのことかわかる人は、
MQAに興味を持っている人、
メリディアンの二つのD/Aコンバーターに関心を持っている人である。

2,500,000円はULTRA DACの、
125,000円は218の税抜き価格である。

ULTRA DACは218の20台分である。
どちらも優れたオーディオ機器である。

それでも12月発売のステレオサウンドの特集、
ベストバイでは、どちらも高い点数を得ることはないだろう。

ベストバイということでは、218のほうが、ULTRA DACよりもそうである、ということはできる。
ULTRA DACと218は価格だけでなく、サイズの違いも大きい。
容積で計算すれば、ULTRA DACは218の何台分だろうか。

ULTRA DACと218を、喫茶茶会記でのaudio wednesdayで聴いた人はいる。
でも片方だけという人もいる。

218だけを聴いた人は、特にULTRA DACとはどれだけ差・違いがあるのか、
気になるところのはずだ。

私も、実は直接比較試聴しているわけではない。
それでも自分でセッティングしたシステムの音でのことだから、
おおよその想像はつく。

ULTRA DACと218は、価格ほどの違いはない、ともいえるし、
価格以上の格の違いがある、ともいえる。

どんな音楽を、どう聴くのかによって、ここはどちらにも揺れる。
218は、本筋の音を鳴らしてくれる。

これで充分だよ、といいたくなる気持は私だって強い。
だからこそ、audio wednesdayに来てくれた人にすすめるし、
喫茶茶会記の店主、福地さんにもすすめたわけだ。

10月になったので、消費税が8%から10%になり、
218の購入もその分高くなっている。

それでも218は、ベストバイとして自信をもってすすめることができる。