ワイドレンジ考(その6)
JBLの4341(4343)について考えてみる。
JBLのモニターシリーズには、4333が同時期にあった。
ユニット構成は、4341(4343)に搭載されたミッドバス2121を除けば、
ウーファーは2231A、ドライバーは2420、トゥイーターは2405と同じ。
スピーカーの周波数特性としては、エンクロージュアのプロポーション、内容積は異るが、
上限と下限はほぼ同じである。
4333のウーファーとミッドレンジのクロスオーバーは800Hz。
4341(4343)のウーファーとミッドバスのクロスオーバーは300Hz。
周波数特性的には4333も4341(4343)も、2231の良好なところで使っているが、
指向性に関しては、4333は多少狭まっている帯域まで使用している。
スピーカーの指向性は狭い方がいい、という意見もある。
部屋の影響をうけにくいから、ということで。
けれど、再生周波数帯域内で、指向性が広いところもあれば極端に狭いところもあり、
スコーカーの帯域に行くと、また広がる、そんな不連続な指向性がいいとは思えない。
狭くても広くても、再生帯域内では、ほぼ同じ指向性であるのが本来だろう。
4341(4343)から、JBLの真のワイドレンジがはじまった、と言える理由が、ここにある。