plus(その1)
アクースティック蓄音器の誕生をオーディオの始点とすれば、
ここにいたるまでの時代時代で、
何かが足されてきていることで、変化、発展してきている。
まず電気というエネルギーが加わった。
はやい時期での、足されたものだった。
電気というエネルギーを利用するための具体的なかたちとしては、アンプとスピーカーが加わり、
機能としては、音量調整が加わる。
アクースティック蓄音器には音量の調整すらできなくて、
機能と呼べるものはなかったのに対して、
電気蓄音器の時代にはそれ以降、さまざまな信号処理が可能になっていった。
SPはマイクログルーヴと呼ばれる細い溝のLPに変り、
収録慈顔が大幅に伸びたことは、これも時間が加わった、といえることであろう。
LPでは、さらにそれまでのモノーラルからステレオへの変化があり、
このことはモノーラル(1チャンネル)に、1チャンネルが新たに加わったことである。
プログラムソースに関しても、幾つもが加わった。種類が加わり、増えていった。
無線による放送、家庭での録音を可能にしたテープデッキ、
それをコンパクトにし手軽に扱えるようにしたコンパクトカセットテープの登場は、
音源の追加だけでなく、便利ということを、
オーディオにプラスしたともいえよう。
そしてデジタル信号処理が、
1970年代になり、オーディオにプラスされた。
1982年にCDが新たなプログラムソースとして登場した。
CD以降も、プラスされたもの・ことは、まだまだある。