Date: 12月 19th, 2012
Cate: ジャーナリズム,
Tags:

賞からの離脱(その5)

いまはステレオサウンドグランプリ(Stereo Sound Grand Prix)と名称になっている賞は、
以前はコンポーネンツ・オブ・ザ・イヤー(Components of The Year)だったし、
その前はステート・オブ・ジ・アート(State of The Art)だった。

ステート・オブ・ジ・アート賞の最初は49号(1978年12月発行)であるから、
ステレオサウンドの、いまにつづく賞は、ここから始まった、ともいえるけれど、
実際にはこの2年前、1976年12月に出た41号から始まった、とみるべきである。

ステレオサウンド 41号の特集は「コンポーネントステレオ世界の一流品」であり、
賞がつく名称こそ使われていないが、
記事全体のつくり方を41号と49号を比較してみると、同じといえる。

41号で「世界の一流品」として選出されているコンポーネントは下記のとおり。
●スピーカーシステム
 JBL 4350
 JBL 4343
 JBL D44000 Paragon
 アルテック A5
 QUAD ESL
 ボザーク B410 Moorish
 ヴァイタヴォックス CN191
 タンノイ Arden
 タンノイ Devon
 タンノイ Eaton
 ダイヤトーン 2S305
 シーメンス Eurodyn
 シーメンス Europhon
 JBL 4333A
 JBL L300
 アルテック 620A
 エレクトロボイス Sentry IVA
 クリプシュ K-B-WO Klipsch Horn
 ラウザー TPI Type D
 ロックウッド Major Gemini
 ロックウッド Major
 KEF Model 5/1AC
 KEF Model 104aB
 KEF Model 103
 ロジャース LS3/5A
 アコースティック・リサーチ AR10π
 キャバス Brigantin
 スペンドール BCII
 アリソン Alison One
 ダルキスト DQ10
 マグネパン MGII
 セレッション UL6
 ビクター SX3III
 ヤマハ NS690II
 サンスイ SP-G300
 サンスイ LM022
 ビクター S3
 ヤマハ NS451
 デンオン SC104
 ダイヤトーン DS251MKII
 オンキョー M3

アンプ、チューナー、プレーヤー、カートリッジなども選出されていて、
これらについても書き出そうと最初は思っていたものの、
けっこうな数になるので、スピーカーシステムだけにしておくが、
41号で選出されたスピーカーシステムの中で最も高価なのはシーメンスのEurophonで、145万円(1本)、
反対に最も安価なのはヤマハのNS451で、26500円(1本)。
50倍以上の開きがある。

Europhonは2ウェイのスピーカーシステムだが、パワーアンプ内蔵でしかもマルチアンプ駆動ということも、
高価な理由でもある。
アンプを搭載していないスピーカーシステムでは、
やはりシーメンスのEurodynで、110万円(1本)。

Leave a Reply

 Name

 Mail

 Home

[Name and Mail is required. Mail won't be published.]