ダイレクトドライヴへの疑問(その1)
なぜダイレクトドライブ型のターンテーブルを信頼していない、その理由のひとつは、
まずはステレオサウンドの影響である。
私より上の世代のオーディオ好きの方たちが最初に手にされたプレーヤーシステムは、
ベルトドライブかアイドラードライブ。
それらにくらべて、1970年代にはいり登場したダイレクトドライブ型は、
ワウ・フラッターがほとんどない正確な回転精度、
それにアイドラー型では問題になっていたゴロも発生しない静粛性などの優位性をほこり、
多くのマニアの方たちが、ダイレクトドライブ方に買い替えられた(飛びつかれた人も多かったときいている)。
ところが、実際に自宅で使ってみると、それまでのベルトドライブ、アイドラードライブといった、
旧式のプレーヤーシステムの方が、音がよかったのではないか、という声があがりはじめ、
オーディオ誌においても、メーカーにおいても、ダイレクトドライブ型の再検討が行われはじめていた時期と、
ちょうどオーディオに関心をもちはじめた時期とが重なっていたことが、
ステレオサウンドの影響を大きくしたといえるかもしれない。
ステレオサウンドを読みはじめて3冊目の43号(ベストバイの特集号)では、
ガラードの401が取り上げられている。