使いこなしのこと(その16)
SMEの3012-R Specialと組み合わせるターンテーブル選びは、現行製品だけでなく、
ガラードの301やトーレンスのTD124まで範囲を広げてみた。
ちょうど、このころ、BBC仕様というガラードの301が中古市場に現れはじめていた。
塗装がシルバーのハンマートーン仕上げで、心がぐらっときたものの、
301とロングアームを組み合わせると、意外にプレーヤーキャビネットのサイズは大きくなりすぎて、
プロポーション的に、お世辞にもスマートとはいえなくなる。
それに、BBC仕様の301は、当初、相当に高価だった。
トーレンスのTD124に、ロングアーム用のアームベースがあることがわかった。
しかも程度のいいものが、あるところに一台あることもわかった。
譲ってもいい、ということだったけれど、TD124/IIではなく、オリジナルのほうで、
つまりターンテーブルの素材が鉄なのだ。
比較的マグネットが小さいMM型カートリッジであれば問題はないけれど、
内蔵マグネットが大きなMC型カートリッジでは、ターンテーブルに吸いつくため、針圧が増す問題があった。
カートリッジは、EMTのXSD15とオルトフォンのMC20IIが候補だったから、無視できない。
ただ実際にどの程度、針圧が増えるのかは、計測したわけではないのでなんともいえないが、
ただ鉄(磁性体)というのが、なんとなく精神衛生上、ひっかかる。