ワイドレンジ考(その35)
リビングストンによれば、バッキンガム、ウィンザーに関しては、世界市場も含めて、
月12台くらいという予測を立てていたのに対して、
カナダ放送局でのスタジオモニターとしての使用をはじめ、予想の3倍以上の40台のペースで注文が来ていたとのこと
両機種とも手作りなこともあり、生産が追いつかない状況だったらしい。
そのためテストサンプルが用意できなくて、オーディオ誌に、あまり試聴記事が掲載されなかったのだろうか。
「世界のオーディオ」シリーズのタンノイ号には、
井上先生の組合せ記事(オートグラフをマッキントッシュMC2300で鳴らす組合せもこの記事のひとつ)のなかに、
ウィンザーもバッキンガムも登場する。
そこで、両機種の概要について、2ウェイの宿命として、周波数レスポンスとしては問題ないが、
エネルギーレスポンスでは、どうしても中域のエネルギーが不足しがちだあり、
その問題をタンノイが、マルチウェイ化によって解決を図ったのは妥当なことであると、と語られている。