「ラジカセのデザイン!」(その4)
ラジカセを使っていたとき、それからカセットデッキを数年後買ったときは、
カセットテープをあれこれ買ってきて、録音・再生してみて、それなりに楽しんでいた。
といっても学生にはカセットテープも決して安い買い物ではなかった。
買いたいものは他にもいろいろあるから、お気に入りのテープ(TDKのSAだったかな)ばかり買えるわけではなく、
値段でカセットテープを選んでいたこともある。
まだラジカセを使っていたいたときだったはずだが、
近所の電気店に100円のC60のカセットテープが並んでいた。
いわゆるノーブランド品なのだが、当時はノーブランドという言葉も知らなかったし、
100円ショップなど、もちろんどこにもなかった時代のことだから、
友人とふたりで「100円だよ」と軽い興奮状態になって、ふたりとも試しに1本買って帰った。
結局、100円カセットテープは、その後買うことはなかった。
そんなふうなカセットとのつきあいは4年ほどだった。
東京に住むようになってからはカセットデッキ、ラジカセを所有したことはない。
いいカセットデッキは欲しいなぁ、と思っても、実際に買うことはなかった。
ウーヘルのCR210は、そのサイズの小ささから欲しい、とかなり欲しいと思っていたけど、手を出すことはなかった。
そんな感じだから、ナカミチの1000ZXLを見ても、カセットテープでここまで、というふうに関心はしても、
1000ZXLを買えるだけの余裕があっても、欲しい、と思ったことは一度もなかった。
ふりかえってみても、カセットデッキ、カセットテープとのつきあいは薄い。
それに、すこしカセットに対してつめたいのかもしれない。
それならばほどほどの性能でほどほどの価格のモノならば、
なんでもいいのではないか、ということになりそうだが、
惚れ込めないジャンルのモノだけに、逆に本当に気に入ったものが欲しい、と思う。
それに、いまは使用目的が決っているし、その幅も狭い。
「音楽談義」を聴くためだけであるから。
となると、カセットデッキではなく、ラジカセが欲しくなる。