会って話すと云うこと(その2)
以前書いたように、早瀬さんとだけでなく、傅さんとも、今年はよく電話で話している。
なのに直接会って話す。かならずしも、そこで出てくる話は新しいことばかりではない。
電話で話したことをくり返す。何度かくり返し話すことがある。
時間の無駄と思う人もいてもいいが、私は、くり返し口から自然と出てくる言葉は、
なにかわけがあって、くり返すことですこしずつはっきりとくっきりと、
輪郭が描かれていくようにも感じている。
くり返しといえば、昨夜の話の中でも「ルーティンワーク」という言葉が出た。
いい意味で使われたわけではない。
けれど、ルーティンワークがそういうふうに受けとられがちなのは、
日常生活の中でくり返すことで、安易に馴れてしまい、悪い意味で要領よくなってしまい、
いつのまにか楽をしたいがために手抜きができるところは、いつのまにか、
ときには無意識のうちにそうしてしまうおそれがある。
「細部に神は宿る」と、よく言われるように、ルーティンワークにおいて決して手を抜くことなく、
細部に、隅々にまで神経を行きとどくようにしていれば、ルーティンワークは必ず何かを生み出していくはずだ。