公開対談について(その4)
「昔は良かった」──、
これを口にするとき、その良かった昔を自分は体験してきている、と自慢したい人もいるかもしれないが、
私は「昔は良かった」を口にするとき、
とくに、そのときの相手がその良かった昔を体験していない人に対してであるならば、
「昔は良かった……、だから今を良くしたい」という気持をこめているつもりだ。
そのためにはどう昔は良かったのかを、きちんと解釈する必要がある。
それをやらずに「昔は良かった」というつもりはないし、
また解釈もせずに「昔は良かった」なんていうのは後向きの発言でしかない、という人に対して反撥もある。
私が体験してきた昔は1976年以降でしかない。
それ以前のオーディオに関しては人に聞いたり本を読んだりして知っているだけである。
それであっても、「昔は良かった」と断言できる。
1976年からは、ずっとオーディオの変化を見てきている。
なぜそうなったのかについて、いちどきちんと書いていきたいと思っている。
私がaudio sharingをつくった理由のひとつが「昔は良かった」からであり、
それをなんとか今の時代にも、あの時私が感じていた良さ、そしていま振り返って感じている良さを、
少しでも、今感じてほしい、と思ったから、ということがある。
今年になりfacebookを始めた。
最初は放ったらかしたままにしていたが夏から利用し始めた。
facebookの機能であるページとグループを利用して、
「オーディオ彷徨」というページと「audio sharing」という非公開のグループをつくった。
先日の町田さんとの公開対談のとき、この「オーディオ彷徨」のことが話に出た。