私にとってアナログディスク再生とは(その34)
この項の(その32)への川崎先生のコメントにあるように、
1970年代の中頃、ちょうと私がオーディオに興味を持ち始めたころ、
オーディオ誌よりもFM誌のほうに積極的に広告を出していた「第一家電」が、気になっていた。
カートリッジの販売に積極的だった販売店で、
カートリッジ専門の量販店と表現したくなるようなところがあった。
カートリッジをひとつだけ買うよりも、
ふたつ買った方が、さらにはみっつ買った方が、よりお得という売り方だった、と記憶している。
さらに会員になれば、第一家電が東芝EMIと協力して制作していたLPは、45回転の重量盤だった。
そのラインナップのなかに、グラシェラ・スサーナのアルバムがあるのを見つけて、
東京に住むようになったら、
まっさきに、このグラシェラ・スサーナのアナログディスクを手に入れる、と思いつづけていた。
45回転盤なので、片面に4曲。
通常のグラシェラ・スサーナのLP(33 1/3回転盤)は、片面5曲か6曲、収録されていた。
グラシェラ・スサーナ以外に、どんなものがラインナップされていたのか、じつはまったく憶えていない。
私にとっては、とにかくグラシェラ・スサーナのレコードを少しでもいい音で聴きたい、
そのためには33 1/3回転盤よりも45回転盤で聴きたい、
アナログディスクの回転数は音に直接関係してくる。
あのマーク・レヴィンソンも45回転盤を出していた、
さらに菅野先生主宰のオーディオラボからは「ザ・ダイアログ」の78回転盤も登場していた。
マーク・レヴィンソンのディスクも、オーディオラボの78回転も、ビクターが開発したUHQR盤だった。