Date: 7月 28th, 2011
Cate: チューナー・デザイン
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チューナー・デザイン考(その5)

私のチューナーに対する関心度の低さを表していることが、
チューナーの中に、絵を描けるモノがひとつなかった、ということがあげられる。

スピーカーシステムにしろ、アンプにしろ、プレーヤーにしろ、
憧れのオーディオ機器は細部まで記憶しているし、絵のうまい下手は措いとくとして、記憶だけで細部まで描ける。
そういうふうに描けるオーディオ機器はいくつもあるのに、チューナーに関してはなかった。
使っていたMR71ですら、きちんと描くことはできない。
とはいっても大まかな構成については記憶しているので、なんとなくそれらしきものは描けても、
細部の記憶となると、まったくだめである。
つまりそれだけチューナーへの関心は低かったわけだ。

1980年代のおわりからFMの多局化がはじまった。
でもそのころにはすっかりチューナーは、私のオーディオのシステムにはもうなかった。
FMを聴くためにチューナーを購入しようという気もまったくなかった。
それがずっと続いてきていた。

もうひとつ、チューナーのデザインについても、なめていたところを持っていた。
所詮、チューナーは横に長い受信周波数の表示された表示とメーター、チューニングダイアル、
大ざっぱにいえばこれらからなり、これらによるデザイン上の制約が大きいし……、
愚かにもそう捉えていたことも、正直にいえば、あった。

チューナーのデザインは、実際にはそういうものではないということには気づくものの、
それでもチューナーへの関心が高まることはなく、ここまできたのが、私の中では反転してしまった。
なにかきっかけといえるものがあったわけでもない。

コントロールアンプについて考えていたときに、
これから先のコンピューターとの融合についてなんとなく思っていたときに、
チューナーの在り方について考えていくことが答えになるのではないか、と思いついたからだ。

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