Date: 7月 20th, 2011
Cate: コントロールアンプ像
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私がコントロールアンプに求めるもの(その13)

チェロのAudio Suiteについて、もう少し詳しく眺めてみる。
Audio Suiteの構造はリアパネルから見ることで、ほぼつかめる。

リアパネル中央下部にバリアターミナルがある。ここに外部電源ユニットからのケーブルをネジ止めする。
このバリアターミナルから、リアパネル下部を横切る10本のバスバーの中央4本にケーブルが延びている。
つまりこの4本が、各モジュールへの電源供給ラインとなる。
のこりのバスバーは6本となり、この6本が入力モジュールと出力モジュールと信号ラインとなる。

Audio Suiteの出力モジュールは2ユニット分の幅がある。入力モジュールは1ユニット分で、最大8枚搭載できる。
電源ユニットには、入出力モジュールをすべて装着しても容量に余裕があるように設計されているものの、
実際には、もしアナログディスクのみしか聴かないのであれば、フォノ入力モジュールと出力モジュールだけ、
CDのみであればライン入力モジュールと出力モジュールだけ、というふうにモジュールの数を最少限に抑えた方が、
より透明度が増し、Audio Suiteならではの芳しさはより香り立つようになる。
そして音の変化はモジュールの数だけが関係してくるのではなく、モジュールをどこにするのか、
その位置によっても、モジュールの数ほどの差ではないにしても変化する。

リアパネルのバスバーで信号とやりとりと電源が供給されるわけだから、
つまりこのバスバーはケーブルと同じことで、入力モジュールと出力モジュールを中央に集めることで、
信号と電源が通るバスバーの距離はもっとも短くなる。
その反面、ふたつのモジュールの距離が最小になるため、モジュール間の干渉は最大になるとはいうものの、
私が聴いたかぎりでは、やはりモジュールの数を入力モジュールと出力モジュールそれぞれ1つずつにして、
中央に集めたほうがよかった。

ただこういう配置にしてしまうと、見栄えがなんとなくよくない。
出力モジュールはフロントパネル右端にあったほうがおさまりよく感じる。

こういうモジュールの数、位置による音のわずかとは言い難いが、
だからといって、そのアンプの本質までも変えてしまうわけではない「差」は、
QUADの44にしてもメリディアンのMCA1、MLPについてもいえる。

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