Date: 7月 18th, 2011
Cate: 40万の法則
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40万の法則が導くスピーカーの在り方(その16)

JBLのDD66000のカタログに発表されているクロスオーバー周波数は、
150Hz(LF1/LPのみ)、700Hz、20kHz(UHF/HPのみ)とある。

DD66000は15インチ(38cm)口径のウーファー(1501AL)を2本、
4インチ・ダイアフラムのコンプレッションドライバー(476Be)とバイラジアルホーン、
1インチ・ダイアフラムのコンプレッションドライバー(045Be-1)とバイラジアルホーンから構成されている。

2つのウーファーは単純に並列に接続・動作させているわけではなく、
横方向に並んでいる2本のウーファーのうち外側に位置するウーファーは150Hz以上をカットしている。
内側のウーファーは700Hzまで使っている。
つまり150Hz以下ではダブルウーファーとして動作している。

700Hz以上を受持つ476Beだが、20kHz以上をカットしているわけではない。
カタログに記されている20kHz(UHF/HPのみ)とは、トゥイーター、
というよりもスーパートゥイーターと呼ぶべきの045Be-1のカットオフ周波数を指している。
HPのみ、とは、ハイパスフィルター(ローカットフィルター)のみ、ということで、つまりDD66000は、
15インチ・ウーファーと大型ホーンをもつコンプレッションドライバーによる2ウェイが基本となっている。

JBLのスピーカーシステムで、630Hzあたりにクロスオーバー周波数を設定したものは過去にいくつかある。
まずパラゴンがそうだ。500Hzと7kHzの3ウェイ。それからオリンパスS8Rも同じく500Hzと7kHz。
オリンパスの2ウェイ使用のS7Rは500Hz。ハーツフィールドも500Hzである。
もうひとつ思い出す。
1989年に登場したS9500のクロスオーバー周波数は650Hzと、
JBLのスピーカーシステムのなかで、もっとも630Hzに近い値に設定されている。

S9500はJBLとして珍しい14インチ口径のウーファー2本と、
コンプレッションドライバーと大型ホーンによる2ウェイ・システムである。

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