Siemens Eurodyn + Decca DK30(その2)
野口晴哉氏が、いくつものスペアを所有されていて、
今回の会で鳴らしたデッカのリボン型トゥイーターもそうだ。
オイロダインの横で鳴っているペアの他に、あと四本ある。
これを眺めていると、オイロダインには出されていたのに、ウェストレックス・ロンドンの方には──、という疑問がわく。
なぜオイロダインにだけデッカなのか、
ウェストレックス・ロンドンにも予定されていたのか。
野口晴哉氏のスピーカーは、劇場用スピーカーの流れを汲むモノが多い。
というかほとんどがそうだ。
そうでないのはQUADとスタックスのコンデンサー型くらい。
オーディオ雑誌の記事でしか知らない人は、野口晴哉氏はワイドレンジ指向ではない、と思っていても仕方ない。
けれどデッカのリボン型トゥイーターがあるし、JBLの075、2405もある。
実はこれだけでなく、屋根裏にはエレクトロボイスの30Wが二本ある。
言うまでもなく30Wは、その型番からわかるように30インチ(76cm)口径のウーファーだ。
この30Wを、どう使われるつもりだったのか。
たぶん、ここに取り付けられるはずだったのでは──、と思うところはある。
そこだとして、30Wは、どのスピーカーとの組合せとなったのか。
ヴァイタヴォックスのCN191のスピーカーの位置からして違う。
594Aのシステムか、オイロダインか、ウェストレックス・ロンドンなのか。
可能性が高いのは、オイロダインなのではないだろうか。