THORENS TD124 DD(その6)
トーレンスも、TD124のサブプラッターに歪みが発生することはわかっていたはず。
だからこそ、TD124の復刻モデルではダイレクトドライヴにしたのだろう。
トーレンスの現行の、他のモデルはベルトドライヴである。
TD124だけダイレクトドライヴなのは、
サブプラッターを廃したかったためのはず。
TD124ときくと、真っ先に思い浮かべるのは、何か。
あのスタイルという人、
ベルト・アイドラードライヴという人、
あの時代にクイックスタート・ストップを可能にしていたこと、
このことを挙げる人といるし、
現在のトーレンスのスタッフが、TD124を復刻するにあたってのこだわりも、
このクイックスタート・ストップの機能なのではないのか。
オリジナルのTD124の駆動方式やベルトドライヴでは、
サブプラッターを追加しなければ難しい。
けれどプレス加工でのサブプラッターならば、
オリジナルのTD124のそれと同じように歪みの問題を完全に払拭できない。
最近では金属削り出しのサブプラッターもあるようだが、かなり高価のモノだろう。
とにかくサブプラッターなしでのクイックスタート・ストップの実現には、
ダイレクトドライヴということになる。