audio wednesday (next decade) – 第七夜を終えて(その3)
757Aレプリカのネットワークに使われているフィルムコンデンサーは、
円筒状を押しつぶした形状のモノで、私には、このコンデンサーがどうしてもいい音に寄与するとは、
最初に見た時から思えなかった。
そんな思い込みがあっても音出しであり、ネットワークの交換でもある。
これで、元のネットワークの方が良かった、となれば、
私の思い込み、偏見ということになるが、結果はそうではなかった。
元のネットワークでなんとなく気になっていたところが、かなり改善された、と私の耳には聴こえた。
試しに交換した時に一緒に聴いていた数人も、
Jimlansing/AMPEXのN800の方がいい、という評価。
会が始まって、もう一度、元のネットワークに戻し、
N800に換えた音でも、ほぼ全ての人がN800だった。
なんというか元のネットワークでは、
JBLのユニットをうまく鳴らせなかった時の音像の薄っぺらさが感じられた。
それに個々のユニットが伸び伸びと鳴っていないようにも感じていた。
決して大きな不満ではなかったけれど、聴いていると、
ネットワークが視界に入るたびに、これを交換したら──、
そんな思いが5月の会からしていた。