artificial mozart
2006年、金沢に向う電車の車内広告に、目的地であった21世紀美術館の広告があった。
そこには、artificial heartの文字があった。
artificialのart、heartのartのところにはアンダーラインがあった。
artificial heartは、artで始まりartで終ることを、この時の広告は提示していた。
この時の目的地であった21世紀美術館では川崎先生の個展が開かれようとしていた。
2015年12月に「eとhのあいだにあるもの(その5)」の冒頭に、そう書いている。
artificial heartを見て以来、artで始まりartで終るものには、
他に何があるのかを、あれこれ考えていた。
あるとき、これもartで始まりartで終ると気づいた。
artificial mozart。
アーティフィシャル・モーツァルト。
そのころはただ思いついただけだったけれど、
ここ数年、artificial mozartは私にとって、別の意味ももつようになってきている。