終の組合せ(その4)
Troubadour 40という私にとっての終のスピーカーに組み合わせるウーファーだけに、
どうしても最初から理想に近いもの、最高に近いものを求めがちになるけれど、
そんなことではいつまで経っても先には進めない。
菅野先生にしても、長い時間をかけての、あの低音の実現だったのだから、
とにかく始めることが大事なのだ。
そこで頭に浮ぶのは、瀬川先生がステレオサウンド別冊HIGH-TECHNIC SERIES-1での、
フルレンジからスタートする4ウェイ・システムの構想である。
Troubadour 40も、フルレンジユニットといえば、そうである。
瀬川先生のフルレンジからスタートする4ウェイについては、
別項で書いているからここでは省略するが、
HIGH-TECHNIC SERIES-1を読んだ高校生のころ、実現したいことの一つであった。
それを四十数年後にようやく取り組もうとしている。
瀬川先生のプランはフルレンジ、そこにトゥイーターを加え2ウェイ化。
それからウーファーを加えて3ウェイ、
最終的にフルレンジとトゥイーターのあいだにミッドハイをくわえての4ウェイである。
私のところにはフルレンジとなるTroubadour 40がある。
トゥイーターとなるエラックの4PI PLUS.2もある。
これだけで低音は不足気味ではあるけれど、2ウェイまでは用意されている。
ウーファーである。
ならば、ここでも瀬川先生が挙げられていたエンクロージュアをそのまま使うという手がある。
同様のプラン、そして同様のエンクロージュアは、
ステレオサウンド別冊「SOUND SPACE 音のある住空間をめぐる52の提案」にも出てくる。
「華麗なる4ウェイシステムの音世界」というタイトルがついている記事である。