野口晴哉記念音楽室レコード鑑賞会(その4)
パラゴン的なコンクリートホーンの開口部の左右の壁には、
スピーカーシステムが取りつけられている。
いわゆる壁バッフルなのだろう。
上下二段、下側は2080Fと2090Gの2ウェイ、
上側は音響レンズの形状からシーメンスのオイロダインと思われる。
興味深いと感じるのは、オイロダインの横に、
デッカ・ケリーのリボン型トゥイーターも壁に埋めこまれている点である。
「世界のステレオ」の記事の写真では、
壁のデッカ・ケリーの他に、小さなテーブルの上にもデッカ・ケリーが四本ある。
075から2405ヘの変更、
そしてデッカ・ケリーをこれだけ所有されていること。
野口晴哉氏が、どういう音を求められていたのか、
そのほんの一端ではあっても、うかがえるような気がしてならない。