アンチテーゼとしての「音」(平面バッフル・その8)
友人の一人が、先日、アルテックの604Eを手に入れている。
仮のエンクロージュアであっても、いい音で鳴っている、とのこと。
こんなことをきくと、私も604-8Gを鳴らそうという気が起きてくる。
エンクロージュアはどうするか。
ステレオサウンド 51号のマイ・ハンディクラフトに登場した
ジェンセンのバス・ウルトラフレックス型が第一候補なのだが、
いま、このエンクロージュアよりも平面バッフルで鳴らしたい、という気持が強くなっている。
幸いなことに604-8Gは高能率のユニットである。
小出力の真空管アンプでも、そこそこ鳴ってくれる──、
こんなことを暑い夏が終り、急に涼しくなった日が続くと、
そのおもいは強くなってくるし、くり返しおもうわけだ。
audio wednesdayが終り、これまで毎月一回聴いてきたアルテックの音と縁が切れている。
だからよけいに604-8Gをきちんと鳴らそうというおもいが、今回は例年よりも強い。
高能率型スピーカーを真空管アンプで鳴らすことは、懐古趣味なのだけだろうか。
この時代にきちんと確認しておきたいことの一つである。