真空管アンプの存在(と取り巻いていること・その1)
「ラックス MQ60がやって来る(その7)」にfacebookでコメントがあった。
そのコメントには、
保守球の在庫保有についても配慮してほしい、というメーカーへの要望だった。
ラックスのLX380は、出力管に6L6GCを使っているが、
これはどうもロシア製のようだ。
いまラックスのウェブサイトをみると、
「真空管部品の交換修理について」というPDFが公開されている。
それによると6L6GCの在庫が切れているだけでなく、
今後の入荷予定が見えていないため、出力管に起因する修理は行えない、という内容だ。
おそらくとうぶん続くであろう。
1980年代、ステレオサウンドで働いていたころ、
地方のとあるオーディオ店は、
アンプはアキュフェーズかウエスギしかすすめない、という話をきいている。
どの店なのかも聞いているが、その店がいまもそうなのかはわからないので店名はふせておく。
この店がアキュフェーズかウエスギなのかは、安心して客にすすめられるから、
というのが大きな理由である。
この二つのブランドのアンプよりも音のいいアンプはあるけれど、
まず故障しにくいこと、それから故障した際の対応である。
それにアンプが故障した際に、スピーカーを巻き添えにしない、ということもある。
これらのことが音よりも重要なのか──、と首を傾げる人もいる。
あるオーディオ評論家が、アキュフェーズのラインナップでアンプを揃えられていた。
この人は、ホーン型を中心としたマルチアンプ駆動をやっていた。
この人のところに、あるオーディオ雑誌のえらい人が訪問した。
そのえらい人は、無遠慮に「なぜ、アキュフェーズなんか使っているんですか」と言った。
このえらい人が誰なのか、もちろんそのオーディオ評論家から聞いているから知っている。
確かに、そんなこと、いいそうだな、と思いながら聞いていたわけだが、
このオーディオ評論家がアキュフェーズで揃えているのは、
スピーカーユニットのことを第一に考えて、である。