Date: 8月 2nd, 2022
Cate: 名器
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ヴィンテージとなっていくモノ(人もなのか)

ヴィンテージ・ピアニストの魅力」という本が、
9月26日に発売になる、とのこと。

一ヵ月以上先の発売なのだから、読んでいるわけではない。
本の内容についてあれこれ書くわけではない。

タイトルへの違和感をおぼえたからである。
この本で取り上げられている「ヴィンテージ・ピアニスト」は、現役のピアニストである。

誰について書いていて、誰について書いていないかではなく、
現役、つまり生きている人に「ヴィンテージ」とつけていることに、
私は違和感しかない。

ヴィンテージという言葉を、そもそも人につけるのだろうか。
少なくとも私は、今日初めて目にした。

それでもすでに物故した演奏家、
しかも数十年前にこの世を去った演奏家にもかかわらず、
いまなお多くの聴き手に聴かれていて、
しかも新しい聴き手を呼び起こしている人たちに、ヴィンテージとつけるのであれば、
まだなんとなくではあっても納得できなくもないが、
生きている(現役の)人につけることに、編集部は何も思わなかったのか。

それとも、これがいまの感覚なのか。
違和感を持つ私の感覚が古い、といわれればそれまでだけど、
それでも、人にヴィンテージとつけるのは、おかしい。

1 Comment

  1.  Hiroshi Noguchi Hiroshi Noguchi  
    8月 3rd, 2022
    REPLY))

  2. 広告を見ると青柳さんが音遊人に連載書されておられたものを纏められたのでしょう。アファナシエフは昨年も来日してサントリーホールまで聞きに行きましたが、先生に連れられてきていた、双葉の生徒さん達が(制服で分かりますが)「あんなに間違えて下手で良いんですか」と先生に聞いていました。アルゲリッチは、宮﨑の音楽祭にはほとんど毎年姿を現しますが、音大生が「あんな封に弾いたら落第する」と言っています。バレンボイムは昨年弾くべき曲を間違えて物議を醸していました。僕も最初の音が鳴って焦りましたが、でも小生の席代一万五千円なら安い席が買えたと喜べる見事なベートーヴェンだったと思います。
    小生も広告にあった一部しか知りませんが、恐らくキーシンやエマール、イゴールレヴィットは等はヴィンた−ジには入らないでしょう。今の時代のベルリンフィルをペトレンコが振るときの曲目の多くを我々の世代で本当に楽しめるヒトは少ないのではないでしょうか。彼らはいずれも20世紀や21世紀に作曲された曲も見事に弾きこなします。(本当のところは楽しめないので分からないと言うべきでしょうが)
    彼らはヴィンテージではないと言う判断でしょう。
    ポリーニが難しいところでシュトックハウゼン、ノーノ、ブーレーズなどを普及させようと力を尽くす彼は恐らくヴィンテージではないのでは無いでしょうか、どう捉えているのか興味k深いところです。

    1F

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