Date: 5月 4th, 2022
Cate: James Bongiorno
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ボンジョルノとレヴィンソン(THAEDRAとJC-2・その3)

水を得た魚のように、という表現がある。
GASのTHAEDRAと接いだSUMOのThe Goldはまさにそうだった。

SUMOのThe Powerがステレオサウンドの新製品紹介の記事に登場したとき、
コントロールアンプをTHAEDRAにしたら、鳴り方が大きく変った──、
そんなことが書かれていたことは、常に頭のなかにあった。

とはいうものの、ここまで変るのか、と驚いてしまった。

JC2を友人に譲ってからは、
エッグミラーのW85(H型アッテネーター)を使っていた。

アナログプレーヤーはトーレンスの101 Limited、
CDプレーヤーはスチューダーのA727を使っていたので、
どちらのモデルも出力にライントランスを介している。
バランス出力である。

だからW85を介してThe Goldのバランス入力に接続していた。

JC2、THAEDRAにはバランス出力はない。
アンバランス出力のみだから、The Goldのアンバランス入力に接ぐことになる。

The Goldの場合、アンバランス入力だと、
アンバランス/バランスの変換回路を通ることになる。
信号経路が長くなり、信号が通過する素子数も多くなる。

そのことがあったから、THAEDRAの音にそれほど期待していたわけではなかった。
理屈の上では、THAEDRAを介すことで音が良くなることはない。

でも、そんな理屈は実際に鳴ってきた音を、
ほんのわずかな時間聴いただけで消し飛んでしまう。

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