Date: 2月 14th, 2022
Cate: スピーカーの述懐
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あるスピーカーの述懐(その27)

1980年ごろ、トリオがΣドライブという方式を、
プリメインアンプ、パワーアンプに採用していた。

リモートセンシング技術を応用したもので、
スピーカーケーブルを二組使うことで、NFBループ領域を拡大するものだった。

この時、トリオはスピーカーの逆起電力を測定するために、
特殊なユニットを開発していた。

二組のボイスコイルと磁気回路をもつユニットである。
一つのボイスコイルは通常のボイスコイルで、パワーアンプと接続されている。

その後方にもう一つのボイスコイルがある。
もちろんボイスコイルボビンは同じである。

二つのボイスコイルは連動している。
このボイスコイルが逆起電力の検出用である。

当時の日本のメーカーは、こういうことまでやっていた。
いま思うと、さらにもう一歩突っ込んで、
磁気回路を対称磁界と非対称磁界の両方で作り、
対称磁界と非対称磁界で、逆起電力に変化が発生するのか、
発生するとしたら、どういう変化を示すのか、
そこまで測定してほしかった。

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