Date: 10月 18th, 2021
Cate: オーディオ評論, ジャーナリズム
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オーディオ評論家は読者の代表なのか(その20)

別項でJBLの新製品SA750のことを書いている。
今年の1月にSA750が、JBL創立75周年記念モデルとして限定発売されると発表された時は、
ここまであれこれ書くことになるとは思っていなかった。

まだ書きたいことは残っている。
どこまで書いていくのか、まだ決めていないが、
書いていけば書きたいことがさらに出てくるようにも感じている。

同時に、この項のテーマも思い出していた。
オーディオ評論家は読者の代表なのか──。

ここ十年くらいのステレオサウンドを見ていると、
オーディオ評論家は読者の代表ではない、といえる。

オーディオ評論家か読者の代表であるべきかどうか。
そのことも含めて、ここでは書いていく予定でいるが、
その前に、現状はどうなのか、といえば、上に書いているように、
読者の代表とは、私は感じていない。

自分が使っているオーディオ機器、
いいと思っているオーディオ機器を、
オーディオ雑誌で褒めてくれるオーディオ評論家は読者の代表だ、と、
そんなふうに短絡的に思える人はそれでいいけれど、
読者の代表かどうかは、そういうことで決るものではない。

その19)で、ステレオサウンド 50号での座談会、
そのなかでの瀬川先生の発番を引用している。

ここてまたくり返すが、《熱っぽく読んでもらう》ことの大事さである。
いまのステレオサウンドの読者は《熱っぽく読んで》いるのだろうか。

私は、ある時期まで《熱っぽく読んで》いた。
誰よりも《熱っぽく読んで》いた自負がある。

いまはまったくそんなふうに読めなくなってしまった。
いろんな理由が浮んでくる。

その一つが、オーディオ評論家が読者の代表ではなくなったからだろう。

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