Date: 5月 2nd, 2021
Cate: Noise Control/Noise Design
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CR方法(その20)

別項「BOSE 901と真空管OTLアンプ(その5)」で、
901にCR方法をやるのであれば、
九本のスピーカーユニットひとつひとつにやる、と書いた。

901の場合、九本のスピーカーユニットだから、
九つのコイルが直列接続されているわけだ。

複数のコイルの場合、どうするのか。
トランスも複数の巻線があったりする。

ライントランスであれば、一次側、二次側ともに巻線が二つあり、
インピーダンスに合せて巻線の接続を直列にしたり並列にしたりする。

二つの巻線を直列接続にした場合、
CR方法は直列接続した状態のコイル、
つまり一つのコイルとみなして、その直流抵抗を測って、コンデンサー、抵抗の値を決める。

並列接続の場合は、というと、それぞれの巻線(分割された巻線)の直流抵抗を測る。
直列接続とは違い、独立したコイルと見做して、それぞれにコンデンサーと抵抗を用意する。

直列接続の場合には、コンデンサーと抵抗は一本ずつになるが、
並列接続の場合には、二本ずつになる。

並列接続した直流抵抗を測って、という手もある。
そうすればコンデンサーと抵抗は一本ずつですむし、手間も少しだが省ける。

けれど私が試した範囲(といっても一回だけ)では、
並列接続の場合は独立した巻線として扱った(考えた)ほうがいい。

なのに901の場合は、スピーカーユニットが直列なのに、
九本のスピーカーユニットが直列接続された状態の直流抵抗を測って、
九本のユニットに対して、コンデンサーと抵抗、一本ずつでいいのではないか。

たしかにコイルの接続だけをみれば、そういえる。
けれどトランスと901のようなスピーカーとでは、動作が違う。

トランスの巻線は直列接続された状態でひとつの巻線として動作している。
901の場合は、それぞれのスピーカーユニットは、あくまでもそれぞれのユニットである。

となるとスピーカーユニット一本ごとにCR方法をやっていくことになるはずだ。

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