Date: 1月 30th, 2021
Cate: ディスク/ブック
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Children of Sanchez(その6)

JBLの4343は1976年に、
チャック・マンジョーネの「サンチェスの子供たち」は1978年に出ているから、
同時代のスピーカーとディスク(録音)である。

誰が言い出したのかははっきりとしないが、
この時代、マサカリ低音という表現があった。

4343で鳴らす「サンチェスの子供たち」のドラムスの音は、
まさにマサカリ低音であった。

切れ味のよい低音というだけではない。
かみそりのような切れ味もあれば、
包丁のような切れ味もある。

さらには日本刀、鉞(マサカリ)のような切れ味もある。
鉞を持ったことはないが、重量がしっかりとあることはわかる。

そんな重量物による切れ味の低音と、
軽量級のモノによる切れ味の低音とは、同じではない。

こういう低音は、当時でもJBLのスタジオモニターの独壇場といえた。
「サンチェスの子供たち」のCDは、以前喫茶茶会記でのaudio wednesdayでも鳴らした。
悪くはなかったのだが、
私のなかには、4343でのマサカリ低音が残ってしまっているから、
あと少し、あと少し、とどうしても思ってしまっていた。

「サンチェスの子供たち序曲」に関しては、
二枚組のCDだけでなく、ベスト盤「The Best of Chuck Mangione」でも聴ける。

二枚組のCDの音に大きな不満はなかったけれど、されど満足もしていなかったから、
ベスト盤の音(リマスタリングされている)には期待した。

こちらも悪くはなかった。
でも私にとってのリファレンスがそういうことだから、
この程度止りか、と思ってしまった。

だからこそMQAで聴きたい、と思い続けてきた。

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