Date: 12月 30th, 2008
Cate: 930st, EMT, 挑発
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挑発するディスク(その6)

EMTの930st、トーレンスの101 Limited、呼び名はどちらでも良いが、
アナログプレーヤーとしての完成度は、コンシュマー用プレーヤー、
最近のハイエンドオーディオ・プレーヤーとも一線を画している。

1970年代のおわりには、クリアーなピンク色のディスクも、ハイクォリティディスクとして登場したが、
アナログディスクといえば、直径30cmの漆黒の円盤であり、
この円盤のふちを左右の手のひらでやさしく持ち、センターの穴周辺にヒゲをいっさいつけることなく、
すっとターンテーブルの上に置く。
そして最外周、もしくは希望する溝に、カートリッジをぴたりと降ろす。
この一連の動作を、ストレス無く行なえるプレーヤーは、930stの他に、いったいいくつ存在するだろうか。
昨日今日でっちあげられたプレーヤーとは出来が違う。

音質の新しさで、930stを上回るプレーヤーは、いくつかある。
930stを使ってきた者にとっては、プレーヤーとしての未熟なところが、目についてしまうこともある。

ノイマンのDSTを取りつけた930stの音はすごかった。
だからといって、TSD15での音がつまらないなんてことは、まったく感じなかった。

101 Limitedは、トーレンスのMCHIが付属カートリッジだったが、
TSD15も購入していたので、MCHIは、新しいレコードでトレースに不安を感じるときだけ使っていた。
もっとも超楕円のSFL針搭載のTSD15が出てからは、MCHIの出番は完全になくなった。

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