MQAで聴けるバックハウスのベートーヴェン(その4)
いちばん待っていたバックハウスによるベートーヴェンのピアノ・ソナタの30番、31番、32番、
このカップリングのMQAの配信が始まったのは、7月3日だった。
すぐに購入したのか、というと、実はしていなかった。
今年はベートーヴェン生誕250年ということで、
CDだけでなく配信も活発である。
今年のはじめにはクリュイタンスのベートーヴェンの交響曲がMQAで配信され始めた。
一枚ずつの配信が始まった。
どれとどれを買おうか迷っていた。
迷っているうちに、もしかすると最後に全集というかたちでの配信があるかもしれない──、
そう思うようになった。
そして、しばらくしてそのとおりになった。
全集でのMQAの配信は、一枚ずつ購入するよりもずっとお得だ。
バックハウスのベートーヴェンもそうなるかもしれない──、
という期待を勝手にもっていた。
一ヵ月は待ってみよう、
それで全集のかたちで出なければ、30番、31番、32番のカップリングを買おう、と。
クリュイタンスとバックハウスとでは、レコード会社が違う。
クリュイタンスがそうであったとしても、バックハウスがそうであるとはいえないのだが、
なんとなく全集で出る、という確信に近いものがあった。
待っていると、やはり出る。
今日、バックハウスのベートーヴェンのピアノ・ソナタ全集が出た。
あとは「最後の演奏会」とカーネギーホールでのライヴがMQAで出てくれれば、
もう満足といっていい。