優れたコントロールアンプは優れたヘッドフォンアンプなのか(その5)
(その4)を書いたのは三年半前。
書くのを忘れていたわけではないが、
ここに来てまた書くようになったのは、
Brodmann Acousticsのヘッドフォン、
そのベースモデルのLB-AcosticsのMysphere 3が出たからである。
別項で書いているように、AKGのK1000の開発者による後継モデルだ。
Brodmann Acousticsのヘッドフォンを、ヘッドフォン祭で少しだけ聴いた。
聴いた印象を書かないのは、聴きなれていないソースだったこともあるけれど、
それ以上にアンプをかなり選びそうように思えたからだ。
構造上もあって、かなりボリュウムをあげることになる。
2時くらいの位置まで上げても、会場が静かではないこともあって、
中音量以下ぐらいにしか感じられなかった。
ヘッドフォンアンプをあれこれ試すことはできなかったし、
Brodmann Acousticsのヘッドフォンを鳴らしているヘッドフォンアンプの力量も、
私は知らない。
なので聴いてどうだったのかについては書かなかったわけだが、
K1000専用のアンプを、AKGはすぐに出していることからもわかるように、
この種のヘッドフォン(イヤースピーカー)は、
それまで使ってきたヘッドフォンアンプに接続して、
うまくいくかどうかはなんとも言えないような気がする。
まずしっかりしたパワーが欲しい、と思ったのは事実だ。
もっといい音で鳴るはず、というこちらの勝手な、一方的な期待を満たしてはくれなかった。
それでもBrodmann AcousticsにしてもMysphere 3にしても、とても期待している。
期待しているからこそ、ヘッドフォンアンプについてじっくり書いてみようという気になった。