好きという感情の表現(その2)
魯珈のことを書く気になったのは、
別項「会って話すと云うこと(その24)」でのことがきっかけになっている。
一次会のお終りまぎわに、オーディオという単語に反応した人がいた。
十一人の参加者中、女性は三人。
オーディオに反応した人は、女性(Aさん)だった。
「田口スピーカーを、知っています?」という反応だった。
反応があったことも意外だったけれど、
田口スピーカーを鳴らしている、ということも意外だった。
一次会では、その女性と私が坐っていた席は、けっこう離れていた。
音楽好きな人だということは、聞こえてくる会話でわかっていた。
それでも、音に強い関心があるとは、一次会ではわからなかった。
二次会では、たまたま隣の席だった。
Aさんは、iPhoneに収められている写真を見せてくれた。
「これなんですよ」と言いながら見せてくれた写真に写っていたのは、
私が勝手に想像していたスピーカーよりも、ずっと大型というか、
そうとうに大型のフロアー型だった。
しかも専用のリスニングルームといえる空間に、
写真だけ見せられれば、
そうとうなオーディオマニアの部屋だと思ってしまうほどの雰囲気であった。
隣に坐っているAさんは、私よりも二つ下。
小柄であり、そんなふうには見えなかっただけに驚いただけでなく、
Aさんは、写真をいくつか見せてくれながら、楽しそうに語ってくれる。
Aさんは、女性のオーディオマニアなわけではない。
音楽がとても好きで、何かのきっかけで田口スピーカーと出逢い、
衝動買いしてしまった、とのこと。
田口スピーカーのラインナップには、けっこう数がある。
比較的小型のスピーカーがあるのは知っていたから、てっきりそれだと思っていた。
写真にあったのは、オーダーメイドに近いモノのようだった。