メリディアン 218を聴いた(その8)
(その1)で書いているように、
マッキントッシュのMCD350とメリディアンの218は、
ジャンルの違う機器とはいえ、同価格帯の製品とはならない。
私は、安易なCDプレーヤーのセパレート化には、否定的である。
なんでもかんでもセパレートにしてしまえば、音が良くなるわけではない。
今回は、MCD350と218は同じコンセントから電源をとっている。
つまりMCD350単体で音を聴いている時であっても、
218は電源を入れていて、なんらかの影響をMCD350に与えているとみるべきで、
その意味では、
MCD350単体の音、MCD350+218の音を厳密に比較試聴しているとはいえないところがある。
MCD350単体で聴いた方がいいんじゃないか、と、
これまでの聴いてきた記憶と照らし合せ、そう思うところもある。
とはいえ、あれこれやったあとの218で、もう一度かけたブリテンのモーツァルトは、
もう鈍くはなかった。
このへんになると、どちらがいいというよりも、
かけるディスクに応じて、どちらから出力をとるのかを選択すればいいと思う。
つまりカートリッジをかえるように、
D/Aコンバーター部をかえて聴けばいい。
そしてMCD350に218を追加することで、MQA-CDの再生が可能になる。
このことのメリットは、はっきりと大きかった。
これまで書いてきているように、私はMQA-CDの音は、ULTRA DACでしか聴いてこなかった。
MQA-CDに感じた良さは、218でも感じられるのか、
感じられるとして、どこまでのレベルなのか。
期待もあり、不安もあった。
最初にかけたMQA-CDは、グラシェラ・スサーナである。
前奏が鳴ってきた瞬間に、MQA-CDだな、と思ったし、
スサーナの歌が始まると、やっぱりMQA-CDはいい、
それも人の声がほんとうにいい、と改めて認識していた。
よくいわれるように、空気が変る──、
まさにそういう感じになる。
つまり聴き惚れる。