PSoC
いま書店に並んでいるトランジスタ技術 5月号で、
PSoC(ピーソック、Programmable System-on-Chip)の存在を知った。
各社のD/Aコンバーターに搭載されることが増えてきているFPGAも、
便利なモノが登場してきたな、と思っていたけれど、
PSoCは、私にとってFPGA以上の驚きである。
回路シミュレーターのSpiceが登場し、
家庭用のパソコンでも使えるようになってきたころ、
シミュレーションした回路をそのまま実際の回路としてプリントアウトできたらどんなに便利だろう、
と夢みたいなことを考えたことがある。
たとえばOPアンプ。
一般的なOPアンプのICのサイズに治まる規模の回路であれば、
未使用のフィルムのようなICがあり、
なんらかの機械を使って、シミュレーションした回路をそこに生成する。
そんなことは無理だと思ったし、
登場することはないものだと決めつけていた。
けれどいつの間にかPSoCが登場していた。
私が夢見ていた(妄想していた)レベルのモノにはいたっていない。
それでもそこへの一歩が踏み出されている、といえる。
トランジスタ技術でも、電子ブロックという表現を使っているが、
PSoCの内部にある電子ブロックを、外部からプログラミングで接ぎかえていくことで、
電子回路を構成する。
それゆえ制約も多いようだ。
とはいえ、これから進歩していくはずである。
私が夢見ていたモノに近い、もしくはさらに上をいくようなモノが登場してきてもおかしくない。