High Resolution to Higher Resolution(複雑化?・その1)
「MQAのこと、リファレンスのこと」に、facebookでコメントに、
プログラムソースの多様性はいいけれど、現実にはお金がかかる、というのがあった。
確かにそう感じるところはある。
それに複雑化といっていいのか、少し迷うところもあるが、
そうなりつつあるとも思う。
MQAの登場を、メリディアンのULTRA DACでその音を聴いて私は歓迎しているけれど、
新たなフォーマットが一つ増えたことは確かだし、
しかも世の中に登場したCDプレーヤーで、すべてのディスクフォーマットが再生できる機種は、
一つもない(はずだ)。
通常のCD、SACD、DVD-Audio、Blu-Ray Audio、MQA-CD、
これらすべてを再生できる機種は、私の知る限りない。
オーディオマニアからすれば、そんなことは当り前のように受けとってしまいがちだが、
オーディオにあまり関心のない人たちからすれば、不思議なことのようにうつるのではないだろうか。
CDプレーヤー単体で、高価なものならば500万円を超えている。
でも、この非常に高価なCDプレーヤーは、すべてのディスクフォーマットを再生できない。
別に、できないことを批判しているのではない。
それが現実であり、すべてのディスクフォーマットを満足のいく音で聴こうとしたら、
数台のCDプレーヤー(CDプレーヤーという呼称は便宜的に使っている)が必要となる。
私はメリディアンのULTRA DACにぞっこんだが、
ULTRA DACでSACDを聴こうとしたら、リッピングしたファイルを再生するか、
ダウンロードで購入できるのであれば、そういう方法しかない。
以前別項「オーディオがオーディオでなくなるとき(その5)」で、
ハイレゾ(High Resolution)は、
ハイアーレゾ(Higher Resolution)、さらにはハイエストレゾ(Highest Resolution)、
ハイレゾに留まらないのかもしれない、と書いた。
DSDも2.8MHzから始まって、5.6MHz、11.2MHzとなり、
このあたりで落ち着くのかなぁ、と思っていたら、22.4MHzも出てきた。
PCMも同じである。
どこまで周波数は高くなるのだろうか。
ビット数も同じだ。
まさしくハイアーレゾ(Higher Resolution)になっている。
それでもハイエストレゾ(Highest Resolution)とはいえないのが現状なのだろう。