オーディオの楽しみ方(つくる・その38)
ダンホンをエンクロージュアがわりとする自作スピーカーのプランは、
まず予算を決めた方が楽しい。
制約のないスピーカー作りは、もっと別の方向があり、
ここでのスピーカー作りは、限られたなかでの楽しみ方である。
ダンホン自体が高価ではないから、
ここに一本数万円もするフルレンジユニットを選択する人はいない、と思う。
そのくらいの価格のフルレンジユニットを使うのが悪いわけではない。
ただ純セレブスピーカーとダンホンを、同時期に知ったからゆえの自作プランであって、
私としては、ダンホンの価格と見合ったユニットから選択したい。
どのユニットと、どのダンホンを組み合わせるか。
色はどうするか、吸音材のたぐいはどうするのか、
そういったことを考えるのと同時に、
妄想カタログ、妄想取り扱い説明書も考えていく。
妄想カタログを考える。
妄想なのだから、あまり現実的ではなく、あれこれ妄想してみるのがいいと思う。
もちろん現実的なカタログを妄想する。
しかも、ここで忘れてはならないのは、
スピーカーができあがってのカタログではなく、
自作スピーカーの構想、細部を検討している段階でのカタログだから、
妄想カタログだ、ということだ。
妄想カタログをある程度考えたら、妄想取り扱い説明書も考える。
もちろんここでの取り扱い説明書も、スピーカーができあがっての取り扱い説明書ではない。
どういう使い方を考えているのか。
どういう使い方ができるのか。
作る前に考えることで、どういうスピーカーを作りたいのかが、
少しずつはっきりとしてくるかもしれないし、一気に見えてくるかもしれない。
それに妄想カタログ、妄想取り扱い説明書を考えるという楽しみがここにはあり、
仲の良いオーディオマニア同士で、競作(もしくは協作)するのもより楽しいはずだ。
複数で、妄想カタログ、妄想取り扱い説明書を考えていく。
自作は、アンプやスピーカーを作っていくことだけではない。
自分で使うスピーカーやアンプであっても、
カタログや取り扱い説明書を考えていく。
しかも、いまの時代、スマートフォンで写真をとり、
パソコンでカタログや取り扱い説明書を制作することは、そう難しいことではない。