2008年ショウ雑感(その2・続×十九 補足)
エソテリックのA-Z1、S-Z1が出た時に、これらのデザインについて否定的なことを書いていた人を知らない。
ほとんどの人が、いいデザインと評価していた。
なかには、エソテリックの資料からまる写し的な感じで、
パネルの加工には数時間を要する、だから素晴らしいみたいなことを書いている人もいた。
加工に時間のかかるパネルであることに間違いはないだろう。
だが手間、時間をたっぷりとかけて作られたから、優れたデザインというわけではない。
ていねいな仕上げが、いいデザインなわけではない。
それに、あのパネル・デザインに、まったく疑問を感じずに、
素晴らしい、とか、美しい、と平気で文字にできる感性はいったいどうなっているのだろうか。
私は、落胆した。
なぜこれだけの時間とお金をかけて、こんなふうにしてしまのうか、と。
なぜエソテリックはこれを製品化し発売したのか。
A-Z1、S-Z1を優れたデザインと認めてしまう組織なのか……。
A-Z1、S-Z1は、私の目にはそれほど話題にならず消えていってしまった、と映っていた。
やっぱりエソテリックも、失敗作だと思っていたのか、と実はすこし安心もしていた。
A-Z1、S-Z1に較べるとA100はまだまともとはいえ、
A100のパネルは、頬のこけた人の顔に見えてしまう。
A100もA-Z1、S-Z1同様、ていねいに仕上げられている。
でも、そこで満足してもらっては困る。