オーディオの楽しみ方(つくる・その30)
今年は、手を動かした、といえる一年になりそうである。
野上さんのところのスピーカー作りの手伝いから、今年は始まったといえる。
喫茶茶会記でのaudio wednesday用に直列型ネットワークも作った。
そして今回、以前からやりたかった、ホーンとバッフルとの組合せをやった。
ホーン型スピーカーの使いこなしで、意外に見過されがちなのが、
そのセッティングである。
たとえばJBLの537-500と375の組合せ。
ホーンの開口部は円、ドライバーそうだから、
そのままエンクロージュアの上に置いたら、重量があるためそんなに簡単に……、とはならないが、
転がってしまう形状である。
しかもホーンの開口部の直径が大きいから、そのままでは開口部は斜め上を向く。
2397+2440だと、そのままでは斜め下を向くことになる。
少なくともホーン開口部側をもちあげないと、そのままでは使えない。
それにJBLのスラントプレートの音響レンズの場合、
レンズ後方にバッフルが必要とするわけだから、
そのままでも鳴らせるけれど、バッフル前提となる。
JBLでは2インチ・スロートのドライバー用の可変式スタンドとして2505があった。
537-500+375では、375とホーンと2305を通しボルトで固定している。
同じ形状の、もっと大型のスタンドが蜂の巣状の音響レンズの後を支える。
このふたつのスタンドが用意されているから、
537-500+375は、多くのオーディオマニアが手を出したともいえるのでないだろうか。
JBL純正のスタンドがまったく用意されていなかったら、どうなっていただろうか。
JBLはHL89用にMA25というバッフル板も用意していた。
といってもすべてのホーンに対して、なんらかのスタンドがあったわけではなく、
2397では、使い手の工夫が必要となる。