聴感上のS/N比と聴感上のfレンジ(その13)
聴感上のS/N比をよくするには、
スピーカーの場合、不要輻射を極力抑えることは有効である。
そのことからすると、喫茶茶会記のホーンにバッフルを取り付けたことは、
不要輻射面積を増やすことでもあり、
そのことによる聴感上のS/N比の劣化はある、といえばある。
それでもアルテックの811Bホーンは、
そのままではホーンの縁を指ではじければ、けっこうな鳴きがある。
今回は30mm厚の合板をバッフルとした。
バッフルに取り付けたからといって、鳴きが完全に無くなるわけではないが、
鳴きの余韻の長さは違ってくる。
このことによる聴感上のS/N比は、少しよくなっている。
それはホーンとドライバーの置き方、支え方も変更した。
これまでの置き方よりも、エンクロージュアとの接触面積は、そうとうに小さくなっている。
それにドライバーの横に置いていた075を、インライン配置にしたことで、
ドライバーの周りがすっきりと片づいている。
バッフル板、支持のための部材を含めると、これまでよりも天板への荷重は重くなっている。
それによるエンクロージュアの天板の振動は、測定しているわけではないが、
ずいぶんと変化している。
天板の振動の変化は、音場感の変化にもつながる。
バッフルによる不要輻射面積が増えたことに関しては、
次回、対応する予定でいる。