Date: 7月 29th, 2018
Cate: オーディオマニア
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夏の終りに(情熱とは・その4)

今日(7月29日)で、2018年のツール・ド・フランスは終る。
昨日の個人タイムトライアルが終了した時点で、総合優勝は決っている。

夏はまだまだ続くが、ツール・ド・フランスは今日で終る。
20年前のツール・ド・フランスのことは、いまも思い出す。

マルコ・パンターニが総合優勝した。
1994年のツール・ド・フランスでのパンターニの走りを知ったときから、
パンターニを応援していたものの、
1998年も前年の優勝者ヤン・ウルリッヒが勝つものだと思っていた。

けれど20年前の7月27日。
悪天候の中のレースで波瀾があり、パンターニが総合首位に立った。

レースの途中で、テレビ画面の下に、誰がトップを走っていて、
後続とのタイム差はどのくらいなのか、そういった情報が表示される。

パンターニが山岳コースでアタックをかけてどのくらい経ったのか、
そこに暫定マイヨジョーヌとしてパンターニの名前が表示された。

心の中で歓声を挙げた。
そんなことを思い出しながら、
パンターニは、山岳のしんどさから少しでも早く抜け出したがっていたことを、
ずいぶん後のインタヴュー記事で知る。

自転車で走ることは楽しい。
速く走れることも楽しい。
けれど、しんどいことから逃れられるわけではない。
登坂ではしんどさは増す。

山岳を誰よりも速く走ることは快感でもあったはず。
パンターニがどう感じていたのかは、いまとなっては確認のしようもないが、
山岳のしんどさから速く抜け出したい──、
という気持と同じ気持をまったく持っていないと言い切れるオーディオマニアはいるのか。

抜け出したい──、
そうどこかで思っているオーディオマニアも、情熱的と周りから思われているのではないか。

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