偏在と遍在(その1)
偏在と遍在。
どちらも(へんざい)だが、意味は違う。
偏在は偏って存在すること、
遍在は広く行き渡って存在すること、である。
偏と遍、字が表わすとおりだ。
こんなことを書いているのは、
世の中、どちらをみてもスマートフォンを触っている。
私も電車で移動するときは、たいてい触っている。
さすがにトイレの中とか入浴中、それに食事中も触らないけれど、
それでも触っている時間は長い方かもしれない。
スマートフォンといえば、何を連想するかは人によって多少違うだろうが、
カメラ機能は上位に来るはずだ。
携帯電話にカメラがついたころからすれば、
その画質の向上は驚異的といえるだろう。
しかも撮った写真を、そのスマートフォンでレタッチして、
さらにはインターネット(SNS、ブログなどで)で、すぐさま公開まで可能になった。
プロの写真家でも、日常のスナップショットはスマートフォンを使うことが多いようだ。
その理由が、撮ってすぐに公開できるから、らしい。
写真、カメラの歴史をふりかえれば、画質の向上以上に、
撮った瞬間に全世界に公開できる、ということは、
偏在から遍在への、大きな変化といえる。