Date: 7月 4th, 2018
Cate: 複雑な幼稚性
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「複雑な幼稚性」が生む「物分りのいい人」(理解についての実感・その4)

フルトヴェングラーの「音楽ノート」をひさしぶりに読み返していて、
ここをまた一度引用しておこう、とおもうところにであう。

これを引用するのは、これで三回目である。
     *
権力そのものではなく、権力の乱用が悪である。ビスマルクではなくして、ヒトラーが悪なのだ。思考する人間がつねに傾向や趨勢をのみを「思考する」だけで、平衡状態を考えることができないのは、まさに思考の悲劇である。平衡状態はただ感知されるだけである。言い換えれば、正しいものは──それはつねに平衡状態である──ただ感知され、体験されるだけであって、およそ認識され、思考されうるものではない。
     *
このフルトヴェングラーの言葉すら、
受けての「理解」によって、どうなっていくのだろうか。

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