喫茶茶会記のスピーカーのこと(その14)
まだ高校生だったころ、アルテックの2ウェイにトゥイーターを追加するならば……、
とあれこれ考えたことがある。
そのころはJBLはすぐに除外した。
合いそうにないと思ったからだ。
アルテックから3000Hという、
マイクロフォンの構造をそのままトゥイーターに流用したといえるホーン型トゥイーターがあったが、
これがうまくアルテックのドライバーとつながってくれるとは思えなかった。
他にトゥイーターといえば、パイオニアのリボン型(PT-R7)、
テクニクスのリーフ型(10TH1000)が、その優秀性を誇っていたし、
気になる存在ではあったが、アルテックの2ウェイにうまくつながるとは思えなかった。
リボン型では、アメリカのピラミッドのT1が良さそうだった。
とはいえペアで40万円ほどする非常に高価なトゥイーターだけに、憧れだけの存在でもあった。
いったい現実的な価格で、アルテックの2ウェイにあうトゥイーターはあったのか。
エレクトロボイスのT350かな、とそのころは考えていた。
ステレオサウンドで働くようになって、井上先生に何かの機会にきいたことがある。
井上先生は、アルテックにエレボイのトゥイーターは合わない、といわれた。
ちょっと意外だったが、よくよく考えてみると、そういうものかもしれないと思うところもある。
実際のところ、試したことはない。
井上先生のいわれるように本当に合わないのか、
それともなんとか工夫すれば、うまくいく可能性があったのか。
おそらく合わないのだろう。
結局JBLになってしまうのか。
今回075でうまくいった。
でも、それはドライバーが802ではなく806だったからかも、と思うところもある。